2009 Fiscal Year Annual Research Report
テーブルトップインターフェイスを基盤とする教室機能拡張型e-Learning
Project/Area Number |
21700815
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Research Institution | The University of Tokushima |
Principal Investigator |
光原 弘幸 The University of Tokushima, 大学院・ソシオテクノサイエンス研究部, 講師 (90363134)
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Keywords | 教育工学 / e-ラーニング / 教材情報システム / HCI / テーブルトップインターフェイス / ノートテイキング / Adaptive Scaffolding / 教室空間 |
Research Abstract |
本研究の目的は,教室空間(実世界)とe-Learningの長所を融合し,新しいBlended Learning環境をデザイン・開発・評価することである.平成21年度は,テーブルトップインターフェイス(TTI)による実世界指向の教材配信に取り組み,以下の成果を得た. 1. 学習活動としてノートテイキング,学習道具として鉛筆やノートに着目し,それらをそのまま適用できるTTIとして,Paper-Top Interface(PTI)を提案し,システムを設計・試作した.PTIは,ARToolkitを用いてノートの各ページを認識し,対応するデジタル教材をプロジェクタで机上のノートに投影する.試作システムにより,学習者はページを自由にめくって眼下で教材を参照しながら,使い慣れた道具でノートテイキングすることで,板書を書き写す負担が軽減し,学習者は学習内容(考えること)に集中することができる. 2. PTI群と従来の代表的な3つの学習スタイル群を用意し,PTIの学習効果等を実験的に評価した.その結果,PTIを利用した被験者は板書を書き写すのではなく,投影された教材に注釈をつける傾向があることが分かった.事後テストの結果には4群とも差が見られなかったことから,PTIは従来と同等の学習効果が期待できる.PTIの基本機能については,ページ認識や教材の追従性で改善の余地が認められた.また,PTIに適した教材の形式や内容,投影された教材のデザインや画質,投影領域など検討すべき点が見つかった. 3. ノートを見返すことを支援するために,ページ認識のために撮影したノート映像を画像として一定間隔で保存する機能を実装した.
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