2010 Fiscal Year Annual Research Report
非同期e-Learningにおける動画像を用いた課題に基づく本人確認手法
Project/Area Number |
21700825
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Research Institution | Kitasato University |
Principal Investigator |
高橋 勇 北里大学, 一般教育部, 准教授 (40345674)
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Keywords | e-Learning / 遠隔授業 / 本人確認 / ネットワーク / LMS / 対話環境 |
Research Abstract |
本研究では,非同期型e-Learning形式の授業の本人確認手法のひとつとして,学習者の顔と発話音声とパソコンでの作業の様子を同時に録画・蓄積・閲覧できるシステムを構築し,それを用いてレポート課題などの教育の流れにそって本人確認を行う手法を提案している.本手法は,一般的な認証技術を応用する従来の手法とは異なり,手間はかかるが学習しているのが本人かどうかを直接的に確認できる点に有意性がある.昨年度は基盤となるシステムの試作と予備的な運用試験を行い,問題点等を明らかにした.一方,本手法は非同期e-Learningでの本人確認だけでなく,対面授業での課題提出物の本人確認や単位実質化における自習時間確保の証明にも有効なことが示唆された.本年度は問題点の解決策を検討し,システムを改善して本補助金で購入したネットブック等を使い低スペックな環境を含めた様々な動作試験を行った.その後,本補助金で購入したWebカメラ等を用いて実際の授業での本人確認に利用し,評価を行った.相模原キャンパス(神奈川県)と遠隔キャンパス(東京都,青森県,岩手県)との間で開講しているe-Learning形式の授業の他に,対面授業での課題提出物の本人確認にも本手法を利用した.対象がパソコンを扱う授業のみで数も少ない点に問題は残るが,発生したトラブル等を記録し,各種情報(運用に要したサーバの記憶容量,映像に基づく本人確認の結果,教師の採点時の工程や時間など)を収集し,学習者へアンケート等を実施して分析した.その結果,多くの学習者が本システムを容易に使用でき,かつ,ある程度の負担はかかるが写真を使った視認と同程度の本人確認が実施可能であった.この一連の成果は,第108回情報処理学会コンピュータと教育研究会の資料としてまとめ,2月に開催された同研究会で発表した.
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Research Products
(1 results)