2009 Fiscal Year Annual Research Report
授業内における教師の身体行動を手がかりとした授業マネージメントの検討
Project/Area Number |
21700828
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Research Institution | Waseda University |
Principal Investigator |
岸 俊行 Waseda University, 人間科学学術院, 助手 (10454084)
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Keywords | 教育心理学 / 授業研究 / 身体行動 / 小学生 / 机間巡視 / 非言語行動 |
Research Abstract |
本研究は小学校の授業における教師の身体活動に焦点を絞り,その授業内の教師の身体活動が授業のマネージメントにどのような影響を及ぼしているのか.また,その教師の身体活動が子どもの学習環境を整えるという意味において,有効な機能を有しているのかについて実証的に明らかにすることを目的として行っている。 研究初年度の本年度は、おもに、以下の2点に関して研究を行った。第一は授業データの収集である。首都圏の公立小学校1校と山形県の公立小学校1校の2校において、9月から1月までの間に、小学校1年生~小学校5年生までの各学年1クラス5授業分の授業データを収集した。データの収集に当たっては、教師の身体行動がとれるように、教師追尾のビデオカメラを後方に配置し、授業の雰囲気を収集するために、教室前方からの撮影を行った。また、収集したデータのプロトコル化(文字化)も併せて行い、そのプロトコルに教師の身振りとその時の教師の立ち位置を書き込んだデータベースの作成を行った。教師の身振りをデータベース化する際に、おもに着目した点として教師の手の動きを取り上げた。手の動きを、その動きの大きさから4段階に分類し、同時にその手の動きが何をするためのものなのか、目的に関して「教示」,「注意」,「雑談」,「無意識」の4つのカテゴリに分類した。また、立ち位置に関しては、教室を3つの場所(黒板前,前方,後方)に大きく分類し、さらに前方と後方をそれぞれ3部分に分類した。また、机間巡視中の教師の動きを追えるように、教師の歩みと関わりの合った子ども併せて記録した。教師の身体行動のデータベース作成は、授業進行と教師の身体行動との関連を検討するための非常に重要なデータとなりうる。研究計画時に11月以降に計画していた対象教員へのインタビューは、研究着手が当初の予定の6月から9月へと変更になった都合上、次年度に行うこととした。
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Research Products
(2 results)