2012 Fiscal Year Annual Research Report
詳細な変位量分布に基づくヒマラヤ前縁の長大逆断層系の運動様式に関する研究
Project/Area Number |
21700853
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Research Institution | Gunma University |
Principal Investigator |
熊原 康博 群馬大学, 教育学部, 准教授 (60379857)
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Project Period (FY) |
2009-04-01 – 2013-03-31
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Keywords | ヒマラヤ / 活断層 / 空中写真 / ブータン |
Research Abstract |
平成24年度の研究実績は以下の通りである. 昨年度に引き続き,CORONA偵察衛星写真及び空中写真の実体視判読によってブータン国内全域を対象に活断層の抽出を行った.明らかになった点は以下の通りである. 1)ブータン南部(主に北緯27°以南):a)主に東西走向の断層が多い.b)長さ30kmより短い断層からなり,地域によっては東西走向の断層が数条にわたり重複して分布する.c)東西走向の断層のうち,平野と山地の境界では北側隆起の断層変位を示すが,山地内は南側隆起の断層が多い.d)91°Eより東部では,断層の密度が小さくなり,主境界スラスト(Main Boundary Thrust: MBT)沿いにトレースが集中する傾向が認められる. 2)ブータン中部・北部 a)南部に比べて分布密度が低い.ただし,91°Eより東部では比較的活断層が分布する.b)北西-南東走向の断層は右横ずれ変位,北東-南西走向の断層は左横ずれ変位をもつ断層が認められる. 3)地質構造と断層分布の関係:ブータンの地質構造の特徴は,シワリク丘陵の発達が極めて悪いこと,過去のプレート境界であるMBTや主中央スラスト(Main Central Thrust: MCT)も平野に近いところに認められることである.ブータン南部の活断層は,MCTとMBTの間の低ヒマラヤ内に発達する.この特徴は,ネパールの活断層分布が,主要地質構造線に集約的に発達し,低ヒマラヤ内では分布密度が低いことと対照的である.ただし,91°Eより東部では,MBTに沿って断層が認められることから,ネパールヒマラヤと類似した断層発達とみられる.このような断層発達の違いは,長期にわたるプレート衝突の形式が,ブータンで他地域と異なっているため,低ヒマラヤ内に数多くのスラスト構造が発達した結果,その構造を利用して現在活断層が再活動していると予想される.
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Current Status of Research Progress |
Reason
24年度が最終年度であるため、記入しない。
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Strategy for Future Research Activity |
24年度が最終年度であるため、記入しない。
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Research Products
(2 results)