2010 Fiscal Year Annual Research Report
健康および生態影響を考慮した都市系廃棄物由来のバイオ燃料の持続可能性評価
Project/Area Number |
21710042
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Research Institution | Wakayama University |
Principal Investigator |
山本 祐吾 和歌山大学, システム工学部, 講師 (30379127)
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Keywords | 環境影響評価 / 環境政策 / 環境マネジメント / バイオ燃料 / サステイナビリティ評価 |
Research Abstract |
本研究課題は,都市系廃棄物由来のバイオ燃料として,重油代替の低炭素燃料であるバイオオイルを取り上げ,その生産・転換・利用システムの持続可能性/リスクを環境・健康・生態影響の側面から定量的に評価することを目的とするものである. 本年度は,愛知県をケーススタディの対象として,バイオオイル生成・利用システムの持続可能性を評価した.具体的には,下水汚泥を原料にしてバイオオイルを生成する技術の生産,転換,貯蔵,燃焼利用などのシステム全体を対象として,LCAの手法を用いてその低炭素化や循環促進の効果を定量的に明らかにした.その際,当該地域におけるエネルギー需給の空間分布特性に応じて,LCAの手法を用いて定量的に評価した.その結果,バイオオイル生成技術を下水処理プロセスに適用し,生成したバイオオイルを重油代替燃料として産業利用することによって,現状の下水処理システムに比して温室効果ガス排出量が半減しうることが分かった.また,高温焼却やガス化,炭化を下水汚泥転換の技術代替案として設定し,各転換技術システムの全体を対象として持続可能性を定量化し,各技術システムの導入に適した需給のバランスや空間分布などの条件を明らかにすることができた.
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