2011 Fiscal Year Annual Research Report
地域からの持続可能社会構築研究 ~環境共生を視座として
Project/Area Number |
21710052
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Research Institution | Hiroshima Institute of Technology |
Principal Investigator |
今川 朱美 広島工業大学, 工学部, 准教授 (10399751)
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Keywords | 都市計画 / 地域環境計画 / 環境共生社会 / 田園都市構想 / 田園都市 / 地域活性化 / 地域再生 |
Research Abstract |
持続可能社会は、提唱の段階から実験的試行の段階に入った。本研究の目的は、地域レベルでの持続可能社会の構築運動とその実践例を「現況評価」と、将来の社会像を検証し、得られた「将来評価」から、持続可能な社会像を示すことにある。日本では、近代化の際に欧米のシステムを受容し、その上に環境共生システムを諸外国から学び塗り重ね破綻していることへの警鐘を鳴らし、日本の風土にあった持続可能な社会システムを提言する。 本研究では、(1)地域レベルでの持続可能社会の構築運動とその実践例を発掘し(2)それらの運動と実践が、どのような地域社会を背景として、どのような問題を契機とし、どのような理念をもって、どのような住民を主体として、どのような形の住民参加のもとで、なにをめざして展開している(してきた)のか、といった背景・基盤の解明をめざすため、英国にて産業革命後に発生したカンパニータウン、アメリカのモータリゼーションを背景に誕生した住宅地域、環境配慮型の開発地域、を中心に現地調査を行なった。また、(3)数量化手法の考案と導入を試みた。従来のこれら事例紹介が表面的なものに終始しており、相互比較また導入のための評価基準設定への努力に欠けているからである。(4)それらの成果を日本の状況と相関させて架橋し、日本において地域レベルでの持続可能社会構築への展望を拓いた。(5)さらに考案した数量モデルをもとに将来像の推計を行うとともに、バックキャスティングにより地域の現況を再評価した。
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