2009 Fiscal Year Annual Research Report
ナノチューブ電極を用いた新規炭酸ガス還元セルの構築
Project/Area Number |
21710079
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Research Institution | Mie University |
Principal Investigator |
金子 聡 Mie University, 大学院・工学研究科, 准教授 (70281079)
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Keywords | 炭酸ガス / 電気化学的還元 / ナノチューブ電極 / メタン / エチレン / ギ酸 / 燃料電池 / 地球温暖化 |
Research Abstract |
メタノール溶媒に炭酸ガスを吸収させ、銅電極を用いて高い電流効率でメタンを生成させることが可能となりつつあるためが、エチレンやエタンなどのさらなる高次炭化水素を得るためには、電極設計又は電極を含んだ電解還元セルの設計が重要な鍵となる。本研究では、各種金属によるナノチューブ電極を電解還元セル中に組み込み、そのセルを用いてメタノール溶媒中での電気化学的還元特性を検討する。本実験計画では、まず金属ナノチューブの作製法を詳細に検討し、銅、金、亜鉛、鉛などの金属ナノチューブを作製し、次に、その金属ナノチューブ電極を電解還元セルに組み入れ、メタノール溶媒中でのCO_2の電気化学的還元特性を調べる。電極活性や電流効率に関するデータを得た後、プラント化を念頭に置いて、開発した電極に最適なメタノールの純度、安価な支持塩等検討し、システムの最適化を図る予定である。 金属ナノチューブ電極の作製方法として、様々な手法が提案されているが、簡便性と再現性を考慮して、平成21年度では陽極酸化法による酸化チタンナノチューブ又は、アルミナナノチューブを作製し、その表面に金属を蒸着することにより金属ナノチューブを作製することを検討した。 まず、ベースとなる酸化チタンナノチューブやアルミナナノチューブの作製のために、その電解条件におけるナノチューブ作製状況を詳細に検討した。印加電圧、印加時間、電流値、水溶液の組成などを細かく制御・最適化した。その結果、金属を蒸着して金属ナノチューブ電極として用いるためには、酸化チタンナノチューブの方がCO_2の電気化学的還元のためのベース電極として適している結果が得られた。
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