2009 Fiscal Year Annual Research Report
ナノ微粒子質量分析によるストレス軽減食品の作用機序解明
Project/Area Number |
21710105
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Research Institution | Japan Advanced Institute of Science and Technology |
Principal Investigator |
平 修 Japan Advanced Institute of Science and Technology, マテリアルサイエンス研究科, 助教 (30416672)
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Keywords | ナノ材料 / ナノバイオ / 食品 |
Research Abstract |
イオン化支援剤としてのナノ微粒子の合成 湿式沈殿法にて、コア成分を酸化鉄、または酸化マンガンとし、その周りをシラノール基で一層被覆されたナノ微粒子を合成する。イオン化支援の選択性を付与させるため、表面にアミノ基、カルボキシル基、フェニル基など様々な官能基をそれぞれ導入した。IR,XRD,TEM、吸光度測定の結果、ナノ微粒子表面へのそれぞれの官能基の修飾、構造、粒径を確認することができた。酸化鉄コアナノ微粒子については、粒径3.7nm、酸化マンガンコアナノ微粒子については、5,7nmであり、均一なナノ微粒子が調製でき、これらは、337nm付近に吸収をもつことから、質量分析装置に用いるレーザー波長付近であることから、サンプルをイオン化する際に有利であることが分かった。 粒径・コァ・修飾成分の検討 標準物質を用いて調製したナノ微粒子のイオン化支援剤としての評価を行った。結果、アミノ基修飾酸化マンガンコアのナノ微粒子が薬剤(レセルピン)、ペプチド(Andiotensinll)、脂質(フォスファチジルコリン群)、サポニン(Rb1,Rb2,Rc,Rd,Re,Rf、Rg1)タンパク質(インスリン)をイオン化することができた。これは、一種類のイオン化支援剤(ナノ微粒子)で低分子から高分子までをマルチにイオン化できる材料の開発に成功したことを示す。 朝鮮人参(サポニン)、等の科学的作用成分解析(in vitro) 朝鮮人参抽出エキスをナノ微粒子イオン化支援(Nano-PALDI)質量分析(MS)法にて解析した。 結果、低分子側(脂質領域)はじめ、有効成分とされているジンセノサイド(サポニン)群の検出、MS/MSによる構造解析に成功した。
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