2009 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
21710120
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Research Institution | Osaka University |
Principal Investigator |
岩城 光宏 Osaka University, 医学系研究科, 助教 (30432503)
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Keywords | 生体ナノモーター / ミオシン / 1分子計測 / 1分子操作 / レーザートラップ / 確率共鳴 |
Research Abstract |
本研究では、生体ナノモーターであるミオシン分子に力学的なノイズを加えて一方向運動中におけるブラウン運動過程を制御するのが目的である。本年度は、ミオシン分子のブラウン運動過程を1分子レベルでナノ計測し、操作を加えることが可能な1分子計測顕微鏡の構築を行った。前年度までの試作機を用いた成果は、本年度のNature Chemical Biology誌に発表され、同誌内のNews欄および日本経済新聞の朝刊で紹介されている。試作機で使用された光学部品やレーザー関係を本研究目的に最適化するように改良することによって、試作機のスペックを凌ぐ計測装置を確立することができた。具体的には、ミオシン分子に結合したプローブの位置決め精度が10マイクロ秒の時間分解能で約1ナノメートルであり、ミオシンの運動中におけるブラウン運動過程(数十ナノメートルの運動範囲で十数ミリ秒程度)を十分に検出できる系となった。また、プローブの操作についても、電気光学素子(EOD)を導入することによって20-30マイクロ秒の応答時間で操作することができるようになった。プローブのサイズによって、操作できる時間スケールの限界値は影響されるが、ブラウン運動を行っている時間(十数ミリ秒)の間に十分操作可能なスペックを達成することが出来た。さらに、実際の測定を遂行するために、まずは、ミオシン分子に対してプローブを結合させて操作を加えない状態でのナノ計測を行う条件検討を行い、最終的な測定に向けて準備が整いつつある状況である。
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[Presentation] Micro-mechanicalmodelofmusclecontraction2009
Author(s)
L.Marcucci, T.Shimokawa, M.Iwaki, T.Yanagida
Organizer
International Workshop on Single molecule spectroscopy and ultra sensitive analysis in the life sciences
Place of Presentation
Berlin, Berlin-Adlershof, Germany
Year and Date
20090915-20090918
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