2009 Fiscal Year Annual Research Report
単分散多相エマルション滴を基材とした異形微粒子の生成と機能化
Project/Area Number |
21710124
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Research Institution | Tokyo Institute of Technology |
Principal Investigator |
西迫 貴志 Tokyo Institute of Technology, 精密工学研究所, 助教 (10431983)
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Keywords | マイクロデバイス / 流体工学 / 表面・界面物性 / 複合材料・物性 / 流体 |
Research Abstract |
(1) 単分散ダブルエマルション滴生成用のマイクロ流路分岐構造の製作 溝加工基板としてガラス(合成石英)を選択し,反応性イオンエッチング(Deep RIE)により,幅が100-200μm,深さが100μmの微細矩形溝の加工を行った.溝を加工した基板に対し別のガラス基板を熱溶着することでマイクロ流路を形成した.過去に使用実績のあった単純なT字連結型に加え,最内相と中間相の体積比率をより柔軟に制御するための,櫛歯構造(幅20μm,ピッチ50μm,深さ100μm)付きマイクロ流路の製作を行った. (2) 単分散ダブルエマルション滴の生成と異形ポリマー微粒子の調製 作製したマイクロ流路を用い,外部液滴径50-150μmで,直径のCV値(=標準偏差÷平均)が5%程度の各種ダブルエマルション滴(W/O/W型,O/W/O型,O/O/W型)の生成を行った.流路外にて光あるいは熱重合処理を行い,非球形状のポリマー微粒子を調製した.最内相と中間相の流量比を変化させ,ダブルエマルション滴内部の相分離構造ならびに硬化処理後の微粒子形状の制御を行えることを確認した. (3) 液一液界面エネルギーバランスとダブルエマルション滴の相分離状態の関係の解明 水相あるいは有機相に添加する界面活性剤の種類および濃度を変化させ,生成されるダブルエマルション滴の相分離状態に与える影響を調べた.実験結果および界面エネルギーの計算によるシミュレーション結果との比較を行った.
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