2010 Fiscal Year Annual Research Report
ランダム性を考慮した多機能コールセンターのモデル化と評価手法の研究
Project/Area Number |
21710149
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Research Institution | Tokyo Institute of Technology |
Principal Investigator |
加藤 憲一 東京工業大学, 大学院・情報理工学研究科, 助教 (00361824)
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Keywords | OR / 応用確率モデル / 性能評価 |
Research Abstract |
多段階のサービス施設で客を処理する確率モデルとして待ち行列ネットワークの解析に取り組んだ。待ち行列モデルでは、客の到着や処理に要する時間のばらつきについて、適当な確率分布を用いた確率モデルとして取り扱うことが多い。以下では客の到着間隔と処理時間分布を総称してモデル記述分布と呼ぶことにする。本研究では2段の待ち行列ネットワークを考えた。一般に、モデル記述分布を任意としたときに待ち行列ネットワークの性能を評価する指標を求めることは困難であり、指数分布に代表される解析的に取り扱いやすい分布を仮定することが多い。一方、待ち行列に関する既存の研究では、モデル記述分布のランダムネスに関しある順序関係を仮定すると、いくつかの評価指標の順序関係を決定することができることが知られている。そこで本研究では、文献調査等によって得られた先行研究に関する知見を踏まえ、待ち行列ネットワークに対しモデル記述分布の確率順序関係が性能評価指標に与える影響を数学的解析および計算機を用いた数値計算等の手法を用いて評価した。この知見から、モデル記述分布が一般の分布である待ち行列ネットワークに対しても、平均待ち時間や待ち確率といった評価指標の評価が可能となることが期待される。研究成果を待ち行列シンポジウムおよび日本オペレーションズ・リサーチ学会待ち行列研究部会にて発表した。
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Research Products
(2 results)