2010 Fiscal Year Annual Research Report
ヤードクレーン種別を可能にしたコンテナのヤード配置計画に関する研究
Project/Area Number |
21710153
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Research Institution | Kobe University |
Principal Investigator |
西村 悦子 神戸大学, 海事科学研究科, 准教授 (60311784)
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Keywords | モデル化 / コスト縮減 / アルゴリズム / 人工知能 |
Research Abstract |
1.内容 (1)コンテナ配置問題:前年度までのモデルでは、(1)フィーダー船の担当岸壁クレーン数は1基としたが複数担当可能とし、(2)コンテナの滞在時期が異なれば、スペースをシェア可能としている。(3)メタヒューリスティクスを利用した解法アルゴリズムを複数提案してそれらを比較して結果の違いとその特徴を示している。(2)時間推定モデル:前年度に構築した荷役方式別シミュレーションモデルを用いて、本船荷役時間の計測を行い、これと各種データを元に重回帰分析によって、本船・岸壁クレーンの荷役時間推定モデルを構築した。説明変数には、荷役コンテナ数、岸壁と保管場所間の移動距離、岸壁クレーン数(本船の時間推定の場合のみ)とし、荷役方式の区別はダミー変数を用いることでモデルを表現している。構築した推定式はターミナルの規模や実在する港湾の実績データを用いて、十分に精度が高いことが明らかとなった。 2.意義と重要性 (1)コンテナ配置問題:先行研究では単純化することで解の精度を示すことに目標を置いたが、本研究ではより現実的な問題へと発展させるために、条件を緩和している。しかしながら、そのことで問題が複雑になるため、メタヒューリスティクスを利用した解法の提案を行っている。さらに解法アルゴリズムの比較は、その特徴を把握してどのような時に優位性が発揮できるかを調べておけば、今後の研究にも活かすことが可能となる。実際に、今回の研究発表で他の研究者からのコメント等により新しい方向性を見出すことができた。(2)時間推定モデル:(1)の問題で入力データとして岸壁クレーンごとの荷役時間が必要となるが、実在するターミナルからの観測データのみでは、観測時のターミナルの状況のみしか反映していないため、シミュレーションモデルを利用してあらゆる状況下で人工的に発生させたデータを用いて推定モデルを構築した。これを元に(1)の計画を実施すれば、荷役方式の区別を反映した計画立案が可能となる。
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Research Products
(6 results)