2011 Fiscal Year Annual Research Report
閾値を有する確率分布の非正則性問題の解決を考慮した推定法の確立
Project/Area Number |
21710155
|
Research Institution | Tokyo Metropolitan University |
Principal Investigator |
長塚 豪己 首都大学東京, システムデザイン研究科, 助教 (30384738)
|
Keywords | 統計数学 / 品質管理 / 信頼性工学 / 確率論 / 数理工学 |
Research Abstract |
平成22年度に引き続き、閾値を持つ確率分布における非正則性の問題を回避した推定法の開発と理論構築を進めた。 平成22年度に、ワイブル分布、対数正規分布、ガンマ分布、逆正規分布を対象とし、以下のことに取り組み、論文投稿及び国内外会議にて成果発表を行ったところ、2における証明において誤りがあることが、投稿中の論文のReviewerの指摘により判明した。 1.W変換後の標本に対する尤度関数の厳密な導出と形状母数の最尤推定量の導出及びその定理化。 2.形状母数の推定量が、確率1で一意に必ず存在することの証明とその定理化。 3.形状母数の推定量が、一致性を持つことの証明とその定理化。 4.位置母数及び尺度母数について、確率1で一意に必ず存在し、さらに一致性を持つ推定量の導出。 平成23年度の前半は、証明の誤りの解決に注力し、解決することができた。 平成23年度の後半は、これまでの提案法が持つ、以下の2つの問題の改善に取り組んだ。 1,W変換により、2つの確率変数が退化する。尤度関数が非有界となるのを防ぐには、1つの確率変数の退化でよい。 2,逐次推定を行っているため、同時推定が必要なケース(例えば、分位数を推定するケース)では、よいパフォーマンスが得られない場合がある。 また、本研究代表者は、2011年8月28日~10月1日まで、客員研究員としてMcMaster University (Canada)に滞在し、本研究の共同研究者であるN. Balakrishnan教授との議論を行い、本研究に関する新たな知見を得ることができた。
|
Research Products
(8 results)