2009 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
21710161
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Research Institution | Tokyo University of Science |
Principal Investigator |
安井 清一 Tokyo University of Science, 東京理科大学・理工学部, 助教 (90434026)
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Keywords | 統計数学 / 品質管理システム / 統計的工程管理 / 多品種少量生産 |
Research Abstract |
(1) 本研究の目的 多品種少量工程では,品質を保証するためのデータに基づいた工程管理,すなわち統計的工程管理を行うことが困難である.一般的に,品種の切替え直後は製造条件の調節が行われ,しばらくして一定の製造条件で生産されるこれは品種切替え直後のデータは調整によって母平均が変化することを意味し,しばらくしてから一定した母平均になるわけである.ゆえに,統計的工程管理を行うためにはこのような変化を推測する必要があるのだが,少量生産のために得られるデータ数が少なく,また,多品種であることから品種によって調節後の母平均そのものの値が異なることから統計的な推測が困難である.統計的工程管理は,品種における品質データの変動の推定とそれに基づく工程の異常検出,異常の是正によって製品の品質を保証するため,データの変動の推測が困難になることは統計的工程管理が困難になることにつながっている.これを解決する方法を確立することが目的である. (2) 平成21年度の研究実績 ・品種によって母平均や母分散が一般的には異なるが,多品種少量工程においては異品種間でも共通した工程を持つ場合が多く,その共通性を事前知識として解析に組込める.すなわち,ベイズ統計の利用で異品種データを統合できる.最適製造条件を求めるためによく用いられる直交表による実験のベイズ解析について研究し,国際学会で発表した. ・本年度の研究過程において,多品種少量工程と言えども全数検査によって,ある程度のデータ数が確保できる場合があることが明らかになった.この場合においては,データを群に分けることにより変動の成分を明らかにする管理図や枝分れ実験が役に立つが,群に含まれるデータ数が群によって異なる場合(アンバランスなケース)が多く現れた.アンバランスなケースにおいても変動の成分を精度よく求める方法について研究し,国際学会(査読付き)及び国内学会で発表した.
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Research Products
(3 results)