2010 Fiscal Year Annual Research Report
海上交通環境情報の価値化と操船支援情報の設計に関する研究
Project/Area Number |
21710173
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Research Institution | Toba National College of Maritime Technology |
Principal Investigator |
瀬田 広明 鳥羽商船高等専門学校, 鳥羽商船高等専門学校, 准教授 (20311037)
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Keywords | 航行環境情報 / AIS / 操船支援情報 |
Research Abstract |
昨年度は、船橋内で得る事が可能でかつ操船に影響を与える情報を航行環境情報と定義し、航行場面毎に重要視される情報を評価した。本年度は航行環境情報を、自船針路や自船速力といった自船の状態を表す「自船情報」、他船の動的情報、自船との相対的な情報、または船籍などの静的情報も含む「他船情報」、地形や天候など船舶に影響を及ぼす外力の情報および操船行動を制限する規則などの「周辺情報」の3種に分類し、解析を行った。その結果、操船者は自船情報、周辺情報、他船情報の順で、各種情報を重要視していることが分かった。周辺情報のうち、水深に続いて管制信号の重要性が高かったことに着目し、管制信号が安全航行にどれほど寄与しているのかについて分析した。 官制信号の効果の分析には、三大湾(東京湾、伊勢湾、大阪湾)および関門海峡を航行する船舶のAIS情報を用いて行った。自船を取り巻く周辺環境が操船の困難さの面において、操船者に課す環境負荷の大きさを定量的に数値表現することができる環境ストレスモデルを適用し、官制信号の有無による操船困難度の比較を行った、航行管制がなされていない航路より、航行隻数が多いが航行管制実施されている航路の方が操船困難度が減少するという結果を得られ、航行管制の有効性が伺えた。また、入出港時間間隔の変更や航路内での行き合い船の大きさの見直しなど、官制方法を改善することで、より安全な航行環境が提供できることを示唆した。
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Research Products
(1 results)