2010 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
21710174
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Research Institution | National Research Institute of Police Science |
Principal Investigator |
蒔苗 久則 科学警察研究所, 法科学第四部, 主任研究官 (20415441)
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Keywords | 話者認識 / 法科学 / 個人認証 / 音声分類 / クラスタリング |
Research Abstract |
本研究では、話者認識技術の法科学的応用に際し、冤罪に直結するため避けなければならない詐称者受理による認識誤りを低減することを目的とした話者認識手法の提案を行う。提案手法は、血液型による分類のように音声を声質、年齢、身体的特徴等に応じて大局的に分類可能であれば、同一の分類に属した場合、同一人か別人かの判定は困難となるもの、異なる分類に属した場合、別人の判定は容易となることを利用する手法である。研究の遂行には多数話者の音声データが必要となるため、本研究では、男性女性各300名以上の計600名以上から我々が過去に収録を行った音声データと、身長と体重といった話者の身体的特徴や、居住履歴といった話者の属性情報から構成される音声データベースを用いた。本年度は、音声データベースの整備を行い、基本的な音響分析と各種分析ツールの開発等を行った。音響分析には、我々が以前行ったケプストラム特徴量であるLPCCを音響特徴量として用いた際の話者間距離の解析の結果、音声の地域性に着目した分類が可能であることが示唆されているため、LPCCよりも話者認識性能に優れているとされ広く用いられているMFCC等であっても同様の分類が可能かについての検討に着手した。また、音声スペクトルの比較的定常的な部分に着目した音響特徴量に対し、音声スペクトルの遷移部分に注目した音響特徴量につていの検討も開始した。来年度は、他の音響分析手法や分類手法についての検討を行う。
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