2010 Fiscal Year Annual Research Report
バイオインフォマティクスによるがん疾患診断手法の開発と治療標的遺伝子探索
Project/Area Number |
21710211
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Research Institution | Chubu University |
Principal Investigator |
高橋 広夫 中部大学, 応用生物学部, 講師 (30454367)
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Keywords | 医療・福祉 / バイオマーカー / 癌 / 細胞・組織 / バイオテクノロジー |
Research Abstract |
近年の急速なDNAチップ技術の発展により、生命現象の解明や洗練された疾患診断・治療に期待されており、DNAチップを用いたバイオインフォマティクス手法の開発と、その新しい手法の応用が急務であるが、未だ発展途中である。本研究では、新しいバイオインフォマテイクス手法の開発・改良と、バイオインフォマティクス手法により抽出されたバイオマーカーの実験的な検証を行うことを目的としている。 本年度は、昨年度に引き続き、新しい診断マーカー遺伝子セットの抽出と評価法(i)と今まで申請者が開発してきた新バイオインフォマティクス手法で抽出されたバイオマーカー遺伝子の治療標的として有用性に関する実験的な確認実験(iv)を行った。 (i)従来の統計的な手法では単一遺伝子に関しては、統計的な優位性を評価する基準であるp値は、計算することが出来たが、遺伝子セットに対してはp値の算出は困難であった。そこで、遺伝的アルゴリズムによる遺伝子抽出法を開発すると同時に、パーミュテーション検定を用いた評価方法を組み合わせる新しい手法(Permutation test based on the genetic algorithm : PTGA法)を開発した。本年度は、新手法を、軟部腫瘍の遺伝子発現データに応用したところ、遺伝子のセットを抽出することができ、帰無分布からp値を算出できた。 (iv)申請者は、今まで、がん診断マーカーとしてKRT7,FOXA1,MIF,SCD1といったマーカー遺伝子を申請者が開発した新バイオマティクス手法により抽出してきたが、本年度は、MIFの阻害剤ISO-1,4IPPを用いたがんの抑制効果を確認できた。またSCD1阻害剤を用いた実験に関しても、がんの抑制作用を確認できた。
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Research Products
(3 results)