2012 Fiscal Year Annual Research Report
二十世紀初めアメリカ合衆国の「家庭論」と移民女性-民族・人種関係を中心に
Project/Area Number |
21710251
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Research Institution | Chuo University |
Principal Investigator |
一政 史織(野村史織) 中央大学, 法学部, 准教授 (20512320)
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Project Period (FY) |
2009-04-01 – 2013-03-31
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Keywords | 地域研究 / アメリカ合衆国 / 日系移民 / クロアチア系移民 / 移民メディア / トランスナショナリズム / ジェンダー |
Research Abstract |
本研究では、19世紀末から20世紀初めのアメリカ合衆国における日系・東欧系移民の社会・文化・政治・経済的状況を調査し、「他者化」されていくアジア系移民と、「白人アメリカ市民」を目指していく欧州系の移民が、越境的なナショナリズムやアメリカニズムに関する言説形成や社会改革運動にどう関わったかを、ジェンダーの視点から分析した。 本年度は、女性運動や社会運動関連の一次資料や論文などを収集し、東欧系移民や日系移民の女性たちやその家庭というものが、どのように表象されているのかを比較した。特に、クロアチア系で最大の移民協会であるクロアチア民族協会に焦点を当て、1894年から1915年までの当協会の会員規約や大会記録、移民新聞等を調査した。この調査では、当該協会が、移民たちの家族や親類、同郷、各支部への所属などのネットワークをいかに利用して越境的な組織化を行ったのか、また、越境的な民族意識を形成、強化しつつ、アメリカへの同化がいかに戦略的に図られていったのかを検討した。研究成果は、「越境的な民族意識の形成とアメリカ合衆国への同化」(柴宜弘他編『東欧地域研究の現在』、2012年)に発表した。また、クロアチアからの人の移動やクロアチアのディアスポラについて、「クロアチアからの人の移動」、「クロアチアのディアスポラ」(仮題)(石田信一他編『クロアチアを知るための60章』、2013年)に発表した。日系移民に関しては、国際日本文化研究センターの共同研究会研究員の委嘱を受け、「日系移民の歴史と文化」研究会に参加した。日系移民新聞『新世界』などの資料収集を行い、在米日本人会の年報等を分析して、移民女性たちがどのようにメディアやコミュニティと関わったかを調査中である。
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Current Status of Research Progress |
Reason
24年度が最終年度であるため、記入しない。
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Strategy for Future Research Activity |
24年度が最終年度であるため、記入しない。
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Research Products
(4 results)