2011 Fiscal Year Annual Research Report
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21720018
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Research Institution | Hokkaido Musashi Women's Junior College |
Principal Investigator |
鈴木 健太 北海道武蔵女子短期大学, 教養学科, 専任講師 (90503863)
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Keywords | 仏教学 / 般若経 / ハリバドラ / 『現観荘厳論光明』 / 『八千頌般若経』 |
Research Abstract |
本研究は、インドの伝統内部における般若経解釈方法、及び解釈内容の変遷を明らかにすることを目的としている。経典の解釈史をより正確に捉えるためには、経文自身の変化と解釈内容の変遷との関係を見定めていくことが不可欠である。そこで、本研究では、複数のインド撰述の般若経註釈文献と、註釈対象である般若経の両方を見比べながら、精読、考察を進めていくことにしている。なお、本研究では『人千頌』第二章と第三章、『二万五千頌』の対応部分、及びそれらに対する諸註釈書の解釈部分を主たる考察の範囲にしている。平成23年度は、『八千頌』『二万五千頌』の諸異訳の該当箇所を比較しつつ、併せて諸注釈者の解釈内容の比較検討を行った。なお、該当箇所のサンスクリット校訂テキストが未出版であるアーリヤ・ヴィムクティセーナ著『現観荘厳註』については、その解釈内容の理解の精度を高めるために、2月22日から24日にかけて北海道武蔵女子短期大学にて研究会を開催し、種村隆元博士、新田智通博士ら8名の参加者と共に同書のサンスクリット写本の記述の確認を行った。本研究における主な成果としては、該当箇所における『八千頌』『二万五千頌』の諸異訳の相違及び諸註釈の解釈の相違を整理した点、『大智度論』該当範囲(天主品~阿難称誉品)の現代語訳及び訳註を作成した点が挙げられる。なお、『大智度論』の訳註作成の際、諸異訳における文章の異同や、諸註釈書における解釈の相違も脚注に記している。
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