2011 Fiscal Year Annual Research Report
図形楽譜における音楽音響想起と音楽的スキーマのコレスポンデンス分析
Project/Area Number |
21720048
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Research Institution | Shinshu University |
Principal Investigator |
小野 貴史 信州大学, 教育学部, 准教授 (10362089)
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Keywords | 図形楽譜 / 音楽心理学 / コレスポンデンス分析 / 心理測定 / 形態素解析 / テキストマイニング |
Research Abstract |
研究最終年である平成23年度は、コンタルスキーや近藤譲、スミス、グリフィス等の図形楽譜に関する先行研究や文献、手法分析を元に作成された4種類の図形楽譜課題に対するアンケート回答における、詳細な統計解析データマイニングを行なった。音楽経験別にサンプルサイズN=12の被験者集団4群に基づいて因子分析、コレスポンデンス分析、ウォード法階層的クラスター解析に加えて分散分析におけるパワー・アナリシスと構造方程式モデリング(共分散構造分析)を導入し、数理的整合性を検証した。これは母集団によって数値化されたデータにおける有意水準にばらつきが生じたためである。なお、被験者年齢層は6歳から60歳代の男女合計100名であり、それぞれの被験者グループのサンプルサイズN=12は有効回答中の無作為抽出によって選択された 研究成果としては、音楽経験よりも現代音楽に関する聴取経験の豊富さが大きく類型に影響を及ぼすことは判明した。いかに読譜、演奏等音楽リテラシー能力に長けていても、図形から音響・音楽を認識する想像力には技術的経験はあまり作用せず、具体的音響を想起するよりも、音楽経験の少ない被験者集団に近似する結果が導き出せたことが大きな発見であった。とりわけ現代音楽の演奏に馴染んでいるプロの演奏家及び、現代音楽の手法を熟知している作曲家によって構成された被験者グループは図形から想起される音響が一律的で変化に乏しいという興味深い結果も得られた。これらの結果は平成23年度の音楽音響芸術研究会2011年度研究大会で口頭発表した。
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Research Products
(4 results)