2009 Fiscal Year Annual Research Report
中華民国期上海における地方劇の進出と定着に関する研究
Project/Area Number |
21720054
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Research Institution | Waseda University |
Principal Investigator |
森平 崇文 Waseda University, 演劇博物館, 助手 (30468847)
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Keywords | 芸術学 / 中国演劇 / 中華民国 / 上海 / 地方劇 / 蘇劇 / 甬劇 |
Research Abstract |
本研究は中華民国期(1911-1949)上海における各地方劇の進出と定着の過程に関する考察を通じ、20世紀前半の上海における演劇・文化環境並びにその特質を明らかにすることを目的としている。具体的には、江蘇省蘇州を起源とする蘇劇と、浙江省寧波を起源とする甬劇の、上海への進出・公演情報を、蘇州・寧波におけるそれと比較を念頭に入れつつ、当地を代表する新聞及び上海においてはタブロイド判新聞にそれぞれ掲載された情報を基に収集・分析・比較することを通じ明らかにするものである。 平成21年度は当時の蘇州・寧波をそれぞれ代表する、『蘇州明報』(1925-1949)と『時事公報』(1923-1945)『寧波時事公報』(1946-1948)のマイクロフィルムを購入し、同紙に掲載された演劇関連情報の収集・調査を行った。それと並行して、所属機関の図書館に所蔵される中華民国期上海を代表する新聞『申報』掲載の演劇情報に関する調査も行った。更に平成21年9月には上海に出張し、上海図書館にて同館が所蔵する中華民国期上海で刊行されていた複数のタブロイド判新聞に対する調査を行った。 上記の研究と関連し、1950-1960年代北京における地方劇の進出と定着に関する研究の一環として、1960年に上海から北京に進出し翌1961年に撤退した北京越劇団を取り上げ、平成21年7月、中国湖北省武漢市の華中師範大学にて開催された「第3回現代都市文化史国際シンポジウム」にて研究発表を行い、その発表を基にした論文を所属機関が刊行する紀要に発表した。
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