2011 Fiscal Year Annual Research Report
環太平洋文学におけるアメリカ女性詩人―その全体像の構築をめざして
Project/Area Number |
21720094
|
Research Institution | Nagaoka University of Technology |
Principal Investigator |
高橋 綾子 長岡技術科学大学, 工学部, 准教授 (30435416)
|
Keywords | 英米文学 / 環太平洋文学 / ビート文学 / 女性詩人 / アン・ウォールドマン / ダイアン・ディプリマ / ジョアン・カイガー / ジェーン・ハーシュフィールド |
Research Abstract |
23年度は、4人の女性詩人の作品分析、現地調査、インタヴュー収録を継続し、選詩集印刷、出版するための研究計画を遂行した。今年度はさらに翻訳作品や研究を蓄積した。アン・ウォールドマン、ジョアン・カイガー、ジェーン・ハーシュフィールドへ謝金を活用し、インタヴューを収録することができた。アン・ウォールドマンについては、コロラド州ナロパ大学で、研究協力者の小川聡子によってインタヴューを収録することができた。ジョアン・カイガーとジェーン・ハーシュフィールドは謝金を活用し、電子メールによって、インタヴューを収録することができた。 4人の女性詩人と関係が深く、環太平洋文学を男性の立場で実践してきたアメリカ現代詩人のゲーリー・スナイダーを招聘し、同じく環太平洋文学を男性の立場で日本において実践してきている谷川俊太郎との詩の朗読会を10月29日、明治安田生命ホールにて開催した。朗読会の前後に、スナイダー氏へ環太平洋文学および女性詩人について、謝金を活用し、インタヴューを行った。収録したものは、選詩集に収める原稿とした。スナイダー氏へのインタヴューは環太平洋文学の検証において、大変貴重な資料となった。 4人の女性詩人の作品分析と翻訳を遂行するために、研究協力者の小川聡子と引き続き、研究打合せをもち、研究協議を重ねた。アメリカ文学会中部支部大会において、研究成果を発表した。研究成果は、学会誌に投稿した。3月25日『現代アメリカ女性詩集』というタイトルで思潮社より、研究成果を出版することができた。
|
Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
1: Research has progressed more than it was originally planned.
Reason
研究計画作成時には、研究成果を出版する予定ではなかったが、研究成果を蓄積し、23年度に研究成果を『現代アメリカ女性詩集』として出版し、研究成果を広く普及することが可能となった。
|
Strategy for Future Research Activity |
出版した『現代アメリカ女性詩集』を検証する。4人の翻訳、インタヴュー、年譜を収録したが、検証の段階では、4人に共通する要素である、ジェンダー、仏教、ビート文学の観点で作品分析を行う必要がある。作品分析を行う中で、新たに共通する視点を前景化できるようにする。また、同時に環太平洋文学の特徴についえ、これまでの男性詩人の活躍とあわせ、環太平洋文学の全体像を構築できるよう検証を行う。
|
Research Products
(5 results)