2012 Fiscal Year Annual Research Report
アメリカにおける創作科と文学批評理論の関係について
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21720100
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Research Institution | Keio University |
Principal Investigator |
吉田 恭子 慶應義塾大学, 文学部, 准教授 (90338244)
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Project Period (FY) |
2009-04-01 – 2013-03-31
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Keywords | アメリカ文学 / クリエイティヴ・ライティング |
Research Abstract |
平成24年度の研究は4年計画の最終年度に当たる。実験授業、現代戯曲の英訳、および小説家デイヴィド・フォスター・ウォレスの作品に見られるクリエイティヴ・ライティング・プログラム像についての研究が主な課題となった。4月から7月にかけて、設置授業「文学I」をプラットフォームに、第2言語、第3言語による執筆が母語における創作過程に及ぼす影響を検証した。10月から 3月にかけては、オハイオ北大学の舞台芸術専攻との連携で、劇作家松井周の岸田賞受賞作品『自慢の息子』を共訳者Andy Bragenとの共同作業で翻訳した。この成果は、翌年度四月下旬に英語版世界初演公演として発表される予定である。昨年度の現代詩翻訳と本年度の戯曲翻訳で、日本の実験的文学作品の翻訳についてのコメントの機会が増え、たとえば、11月はじめには、バンコクで創作学会Asia-Pacific Writing Partnershipの年会に参加し、翻訳論についての発表を行った。来年度以降も継続的に発表を続ける予定である。11月には、京都大学英文学会誌 Albionに研究論文を出版した。また塾内で詩の朗読会を開催することで、内外の詩人と意見交換する機会とした。10月から1月にかけては、設置授業「文学II」をプラットフォームに、朗読が創作行為に及ぼす影響を検証した。その成果は、実験的朗読劇『都市日記~慶應日吉キャンパス冬』として発表された。3月には、京都造形芸術大学で開催されたクリエイティヴ・ライティングについてのシンポジアムに参加し、情報交換を行った。 以上、最終年度は授業における実験を通じての検証、翻訳成果の発表とその過程の考察、アメリカ現代小説を題材とした実証的研究を発表する機会に恵まれると同時に、来年度以降も本研究を継続発展させる素地となる成果があった。
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Current Status of Research Progress |
Reason
24年度が最終年度であるため、記入しない。
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Strategy for Future Research Activity |
24年度が最終年度であるため、記入しない。
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Research Products
(5 results)