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2009 Fiscal Year Annual Research Report

言語獲得研究に基づく言語機能の解明-子どもの日本語獲得を中心に

Research Project

Project/Area Number 21720137
Research InstitutionTokyo National University of Fine Arts and Music

Principal Investigator

磯部 美和  Tokyo National University of Fine Arts and Music, 言語・音声トレーニングセンター, 助教 (00449018)

Keywords言語獲得 / 生成文法 / 言語機能 / 空代名詞 / PRO
Research Abstract

本研究の目的は、(1)言語機能の属性の解明を目指す言語理論研究を、言語間変異の視点より精査し、(2)(1)から導き出される言語獲得に関する予測を、母語を獲得中の子どもへの実験を通して検討することにより、(3)言語獲得研究の成果が、言語獲得機構の解明だけでなぐ、言語機能の属性の解明にも積極的に貢献する可能性を追求することにある。
本年度における研究成果は以下のとおりである。言語機能の属性との関連を仮定されている「コントロール」は、理論研究だけでなく獲得研究においても重要な研究対象の1つである。これまでに、英語を母語とする子ども(英語児)によるコントロール(特に付加コントロール)の獲得には、理論研究からの予測と異なり、ある程度の時間を要することが明らかにされている。一方、日本語を母語とする子ども(日本語児)による付加コントロールの獲得に関するデータはまだほとんど得られていない。そこで、4-5歳の日本語児に予備的実験を行うことで、日本語児の付加コントロールの獲得を調査した。実験では、主節主語によりコントロールされるPROを含む「~ながら」節を持つ文と、空主語を含む「~時に」節を含む文を用いた。結果は、被験児が両付加節の空代名詞を正しく解釈し、テスト文を大人と同様に理解していることを示している。これにより、日本語児は英語児と異なり、大人と同質の付加コントロールに関する知識を早い段階で身につけていることを明らかにした。したがって、付加コントロールに関する新たな獲得の事実を提示するとともに、言語機能の属性に対する提案を構築する基盤が得られた。この研究成果は、次年度に行う研究の成果を加えた上で、カナダで開かれる国際学会において発表予定である。

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Published: 2011-06-16   Modified: 2016-04-21  

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