2009 Fiscal Year Annual Research Report
モンゴル語のテンス・アスペクトについての通時的研究
Project/Area Number |
21720145
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Research Institution | Nagasaki University of Foreign Studies |
Principal Investigator |
松岡 雄太 Nagasaki University of Foreign Studies, 外国語学部, 講師 (40526688)
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Keywords | 言語学 / モンゴル語 / テンス / アスペクト |
Research Abstract |
本年度は、主に、以下に挙げる2点の調査研究を実施した。 1) 中国内蒙古自治区の現地に赴き、現代モンゴル語ホルチン方言の母語話者を言語コンサルタントとして、同方言の聞き取り調査を実施した。従来、ホルチン方言は漢語からの影響が強いと言われていたが、今回の調査では、音韻・語彙・文法の諸側面において、その事実を確認するとともに、具体的な実例を数多く収集することができた。この調査結果は、モンゴル語の通時的変遷を明らかにする上で大変に意義があるといえる。 2) 研究実施計画では9月以降、ハルハ方言の調査研究を行う予定であったが、言語コンサルタントの都合上、本年度の実施が困難になったため、次年度に予定を変更することにした。本年度は、代わりに、近代モンゴル語研究において使用する文献、すなわち、17世紀の中国内秘書院で作成された梢案類、及び、18世紀の朝鮮司訳院で編纂されたモンゴル語教材の2点を研究対象とし、データベースの作成、及びその基礎的な調査に専念した。これらの研究成果は、次頁に示す2件の研究論文、及び、1件の研究発表において公表した。
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