2009 Fiscal Year Annual Research Report
近代の欧人基督教宣教師の訳著にみる中国語研究と異文化翻訳について
Project/Area Number |
21720151
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Research Institution | Aichi University |
Principal Investigator |
塩山 正純 Aichi University, 国際コミュニケーション学部, 准教授 (10329592)
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Keywords | 近代中国語 / 近代東西言語文化交流 / 欧人基督教宣教師 / 異文化翻訳 / 欧人の中国語研究 |
Research Abstract |
近代中国における西洋「文化の受容と語彙の創造」で、西洋人キリスト教宣教師の活躍が中国語に大きな影響をもたらした。代表的な成果として、初期中国語訳聖書類や中国語研究の著作の数々がある。本研究課題では、関連する資料を収集・整理・電子テキスト化し、それらを利用して「異文化の翻訳と中国語研究」について調査・考察を行おうとするものである。 2009年度は、主にいずれも基督教宣教師であるモリソンの中国語会話テキストにおける記述、ロブシャイトの中国語研究の特徴について考察を行った。ロブシャイトは近代早西洋人による中国語研究において、きわめて明確に中国語の品詞を分類して記述した人物である。ロブシャイトの中国語研究についてはその品詞分類における特徴を中心に、国外開催の国際シンポジウム・ワークショップ等(ボン大学、オスロ大学、北京外国語大学、ローマ大学(非公式))で4件報告を行った。国内学会(洋学史学会)では、モリソンの中国語訳聖書翻訳の過程について招待報告を行った。 また、ロンドン大学SOAS図書館、大英図書館(計2回)、ローマの基督教イエズス会関係の図書館(1回)にて本研究課題に関連する資料調査・収集を行った。とくにSOASでは、モリソン1824の中国に関する問答集等の数点について閲覧と複写・写真撮影を行い、現在電子テキストとして整理中である。同会話集の内容は当時の中国の基本情報を網羅しており、2010年度は同資料の中国語に関する記述を中心に考察する予定である。ローマでは基督教イエズス会に関係する図書館を訪問し、ジャン・バセ著訳と目される中国語訳聖書の原本を閲覧調査した。基督教イエズス会関係の図書館を訪問し、資料の原本調査を行った。
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Research Products
(7 results)