2012 Fiscal Year Annual Research Report
心的過程に着目した属性叙述構文の体系的記述に関する研究
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21720158
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Research Institution | University of Tsukuba |
Principal Investigator |
澤田 浩子 筑波大学, 人文社会系, 講師 (70379022)
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Project Period (FY) |
2009-04-01 – 2013-03-31
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Keywords | 属性叙述 / 構文 / 日本語 / 自然会話 / 属性認知 |
Research Abstract |
24年度は、21-23年度に蓄積した構文レベルの記述の体系化を行った。名詞述語文と二重主語文の分布が日本語と中国語で異なること、味覚・聴覚・嗅覚に関わる動詞述語の属性叙述文の分布に、属性の探索活動の活性化の度合いが大きく関与していることなどを明らかにしたが、それらが談話行動の中でどのように現れるかについて分析を行った。また、談話言語学領域において、スタイル研究やジャンル論、あるいはコミュニケーション・チャンネルなどに関する知見を収集した(研究発表「雑誌論文」(1))。以上の研究成果は、現在、刊行予定の書籍で公開するよう準備を行っている。 また、属性叙述に関わる構文を動態的な認知過程の中で観察するための自然会話データベースについては、複数人(2~8名)による会話の映像・音声データを約70時間分、得た。これらの自然会話の観察を通じて、「語り(Narrative)」において「評価(Evaluation)」と「終結部(Coda)」がどのように形成され、それが「舞台設定(Orientation)」や「展開(Complicating Event)」とどのような相関を持っているのかについて記述を行った。特に「談話レベルでの属性叙述の記述」を行い、現実の言語行動の中での構文の分布を説明するのに有効な概念の体系化を行った。これらの自然会話データは、書き起こし、カテゴリー化を行い、属性叙述に特化した自然会話データベースとして整理した。最終的に研究代表者の承認を得た利用者に限りパスワードを配布する形で、web上で限定公開をしている(http://www.u.tsukuba.ac.jp/~sawada.hiroko.gb/data.html)。
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Current Status of Research Progress |
Reason
24年度が最終年度であるため、記入しない。
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Strategy for Future Research Activity |
24年度が最終年度であるため、記入しない。
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