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2010 Fiscal Year Annual Research Report

古代文献における子音韻尾字音仮名を中心とした萬葉仮名の研究

Research Project

Project/Area Number 21720161
Research InstitutionOsaka City University

Principal Investigator

尾山 慎  大阪市立大学, 大学院・文学研究科, 特任講師 (20535116)

Keywords萬葉仮名 / 子音韻尾字 / 表記
Research Abstract

本年度は、万葉集における二合仮名と略音仮名の関係を巡る考察(1)、および個別的な問題として「千遍」という表記を巡る問題について考察を行った(2)。
(1)万葉集における二合仮名と略音仮名をすべて抽出し、その両者の使用の関係を考察した。その結果、二合仮.名で繰り返し使われている字母は略音仮名として使われることは稀で、また逆に略音仮名として繰り返し使われている仮名は、二合仮名としての使用は稀であるという結果が出た。またごくわずかに両用される字母についても、一方は常に非常にほぼ一回生の臨時的な使われ方をしており、互いに競合するということがないと知られた。このことは「二合仮名と略音仮名に両用される字母を巡って」と題して論文化した(『萬葉語文研究』第六号)
(2)万葉集に見られる表記「千遍」はチヘニともチタビとも読む。ヘニと読む場合これは二合仮名である。用例数の精確な掲出のために、こういった読みの揺れについては裁定を加える必要がある。そこで、「へ」と「たび」という語義差について詳細に考察し、二合仮名の使用分布などこれまでの研究で得られた知見を総合して検討した結果、従来古写本、版本で読みが一定していなかったものにも裁定を加えることができ、二合仮名としてよむべき「へに」の用例数を確定することができた。本研究にとって重要な考察であるとともに、萬葉の訓詰学にも資するものであると考える(この成果は2011年4月23日「国語語彙史研究会」(於:近畿大学)にて発表した。研究を行ったのは2010年度だが、発表が翌年度になったため、22年度研究成果には記していない)。

  • Research Products

    (1 results)

All 2011

All Journal Article (1 results) (of which Peer Reviewed: 1 results)

  • [Journal Article] 二合仮名と略音仮名に両用される字母を巡って2011

    • Author(s)
      尾山慎
    • Journal Title

      萬葉語文研究

      Volume: 第6集 Pages: 109-133

    • Peer Reviewed

URL: 

Published: 2012-07-19  

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