2010 Fiscal Year Annual Research Report
小節と二次叙述における叙述構造:位相理論に基づく分析
Project/Area Number |
21720173
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Research Institution | Nagoya Institute of Technology |
Principal Investigator |
横越 梓 名古屋工業大学, 工学研究科, 准教授 (80508391)
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Keywords | 小節 / 二次叙述 |
Research Abstract |
ミニマリスト・プログラムに関する文献を読み、その基本的概念、理論装置の仕組みを理解し、言語事実への適用における利点と問題点を、先行研究を検証しながら分析し整理した。 調査対象となる具体的な構文である英語の小節・二次述語の言語データを収集し分析することを目的としており、これまで収集してきたデータに加え、小節・二次述語を扱っている未読の論文(ミニマリスト理論に基づいているか否かに関わらず、また統語論的な観点からのアプローチ以外で分析している論文も含める)から新たなデータを収集した。 今年度は、これまでの現代英語における小節の構造についての分析と、二次述語の構造についての分析から、両構文の統語的・意味的特性の共通点・相違点を明らかにし、現代英語における小節と二次述語の構造を提示した。また現代英語における二次述語の構造が位相理論の下でどのように捉えられるのかを考察した。これらをまとめたものを学会誌に投稿した。 「小節の構造は語彙範疇から機能範疇へと歴史的変化を受けた」という分析から、二次述語が辿ったと思われる歴史的変化を予測し、それを確かめるための調査に取り掛かったが、現在も引き続き調査中である。コーパスを用いて歴史的データを調査し、データを収集した。中英語期から近代英語期にかけてのデータについて、複数のコーパスを用いて検証しまとめた。
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