2011 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
21720189
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Research Institution | Akita International University |
Principal Investigator |
石毛 順子 国際教養大学, 国際教養学部, 助教 (40526050)
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Keywords | 作文 / プロセスモデル / 第二言語習得 |
Research Abstract |
本研究の目的は、第二言語の作文教育の現場に貢献できる、第二言語での作文のプロセスモデルを構築することである。平成23年度は平成22年度までに完了できなかったデータ収集と平行して、平成21年度に質的分析により作成したカテゴリーに基づき、量的分析を行った。初級の英語と韓国語母語話者においては韓国語母語話者が母語をより使っているということが明らかになった。その理由として韓国語母語話者は「母語による読み返し」「母語から日本語への翻訳」という行動を多く行っているということが示された。中級の英語、韓国語、中国語母語話者においては英語母語話者がよく母語を使っており、英語母語話者は作文の進め方や言語形式に言及するようなメタ的な用い方、中国語母語話者は読み直しと日本語で書く前に母語で言語化してみること、韓国語母語話者は日本語で書く前に母語で言語化してみることの頻度が多いことが明らかになった。 研究の具体的な進行状況は以下の通りであった。 4月~11月データ収集とプロトコル作成 5月中級学習者の母語による作文過程の差異の量的分析結果を日本語教育学会で報告。再分析を行う。初級・中級学習者の母語による作文過程の差異の量的分析。 6月「アカデミックジャパニーズジャーナル」に初級学習者の母語による作文過程の差異の量的分析結果掲載。 7月中国語母語話者の質的分析結果を日本教育心理学会で報告。「アジア日本研究」に広東語を母語とし、英語・日本語を学習言語とする学習者の作文過程のケーススタディ掲載。中国語母語話者の作文過程の量的分析。 10月初級・中級学習者の母語による作文過程の差異の量的分析結果を日本語教育学会で報告。 12月「留学生教育」に中級学習者の母語による作文過程の差異の量的分析結果掲載。 1月日本語能力による作文過程の差異に関する量的分析。 3月中国語母語話者の作文過程の量的分析結果を日本発達心理学会で報告。
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Research Products
(7 results)