2010 Fiscal Year Annual Research Report
日本語教育を必要とする児童生徒の成長・発達における日本語習得の意味に関する研究
Project/Area Number |
21720192
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Research Institution | Waseda University |
Principal Investigator |
尾関 史 早稲田大学, 日本語教育研究センター, 講師 (00505399)
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Keywords | 日本語教育 / 年少者日本語教育 / 継承語教育 / 外国人児童生徒 / 国際結婚子弟 / 帰国生 |
Research Abstract |
現在、日本社会では、外国人児童生徒、帰国児童生徒、国際結婚の子どもなど、多様な背景を持つ子どもたちが増加している。しかし、そのような子どもたちに対する言語教育は対処療法的に行われていることが多く、明確な方向性を持ったカリキュラムの策定が喫緊の課題となっている。そこで本研究では、学齢期に母国以外の国で成長してきた若者へのインタビューを通し、子どもの成長・発達過程における言語学習・言語習得の意味を探ることを目的とした。それにより、子どもたちへの言語教育のあり方を具体的に提案していくことを目指している。 以上の目的のもと、本年度に行った調査研究および研究実績の概要は以下のとおりである。 (1)インタビュー調査(国内・海外)の実施(平成21年度より継続) 昨年度に引き続き、国際結婚や両親の仕事などの理由により、幼少期に複数の言語文化環境で成長してきた若者およびその親に対し、インタビュー調査を行った。本年度は国内外の計12名の若者および親にインタビューを実施した。これらのインタビューに加え、子どもたちの言語学習環境を知るため、海外(タイ・韓国)において補習授業校や継承語教室等の見学、また機関関係者との意見交流を行った。 (2)調査結果の分析・考察 昨年度および今年度のインタビューで得られたデータを文字化し、分析・考察を行った。なお、一部のデータは現在も分析を継続中である。 (3)国内外の学会・研究会での研究成果の発表、研究成果の学会誌への投稿 インタビューの分析から得られた知見をまとめ、国内外の学会で公表した。また、2年間の研究で得られた知見を学術論文としてまとめ、学会誌に投稿した。なお、現在、査読中の論文も複数存在する。
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Research Products
(4 results)