2010 Fiscal Year Annual Research Report
語学教員養成におけるプラグマティックス指導の導入とその役割
Project/Area Number |
21720202
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Research Institution | Hosei University |
Principal Investigator |
石原 紀子 法政大学, 経営学部, 准教授 (90523126)
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Keywords | プラグマティックス / 語用論 / 語学教員 / 教師教育 / 応用言語学 / 教職課程 / 語用論的指導 / 中間言語語用論 |
Research Abstract |
本研究ではプラグマティックスを効果的に語学教員養成に取り入れていくために、米国においてプラグマティックス指導を扱う語学教員対象の講座にてデータ収集し、教員の認識や指導・評価技能の発展を検証した。プラグマティックスに関する理論的議論は従来から多くあるものの、プラグマティックスを実際にどの様に語学教育の教室内で指導するのかという具体的な教案・評価などの指導(instnlctional pragmatics)が殆ど扱われていないのが日本や欧米での現状であり、語学教育の現場へ応用する為の支援の必要性が近年認識され始めてきている。本研究はプラグマティックスを今後体系的且つ効果的に語学教員養成に取り入れていくために、日本や米国でInstructional Pragmaticsが実際に取り入れられている数少ない語学教員対象の講座にてデータ収集し、語学教員の認識や指導・評価技能の発展を検証したという点に意義があると思われる。本年度には主に以下の活動を実施した。 1.先行研究などの資料研究(当初はアメリカの大学図書館などに出向く予定であったがほとんどはインタネットから入手可能となった)、文献を読んだ上での理論的枠組みの構築 2.ミネソタ大学及び法政大学にて行われた語学教員を対象とした集中講習にてデータ収集(22年9月より12月にはコロンビア大学日本校にて追加データ収集)。 3.平成22年講習で収集した音声データの書き起こしと分析 4.プラグマティックス言語学習学会(Pragmatics and Language Learning Conference),アメリカ応用言語学会(American Association of Applied Linguistics Conference),全国語学教育学会(Japan Association for Language Teaching)などの学会にて現状報告 5.学会や電子メールにて数名の研究協力者と学会発表や執筆原稿に関する意見交換 6.21年研究結果に基づく22年講習教員ガイド(Ishihara & Cohen, in preparation)の加筆 7.参加教員のリフレクションやクラス内のディスカッションの録音記録・教案・評価案などから具体的例を挙げて考察し、論文原稿を執筆、国際査読ジャーナルへ投稿
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