2009 Fiscal Year Annual Research Report
タスク前計画時間が初級・中級・上級英語学習者のスピーキング運用力に与える影響
Project/Area Number |
21720207
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Research Institution | Nagoya Gakuin University |
Principal Investigator |
新多 了 Nagoya Gakuin University, 外国語学部, 講師 (00445933)
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Keywords | 第二言語習得 / 英語教育 / スピーキング |
Research Abstract |
本研究は、コミュニケーション重視の英語授業実践を目指し、「タスクを中心とした言語活動」を日本の英語教育環境へ導入する準備として、以下の3点について調査・検証を行うことを目的とした。 ■ 留学前・留学後の異なる第二言語レベルにある日本人英語学習者に対して、タスク前計画時間の有無が与える英語スピーキング運用力の質的・量的変化 ■ 対話形式のディスカッション・タスクにおける計画時間の与える効果 ■ 日本のような、教室外で英語を使用する機会のほとんどない環境にいる学習者への計画時間が与える効果 本年度(平成21年度)はまず実験を行うための具体的な計画を検討し、実験方法、被験者のタイプ・人数、実験スケジュールなどを決定した。その後、データ収集の前半部分として、本研究責任者所属研究機関(大学)に在籍する長期・中期留学予定の学生から参加を募り、「留学前データ」の採取を2009年7月から8月にかけて行った。また2009年9月から2010年3月にかけて、データの書き起こし、前半データの分析を行った。前半部分のデータ分析の結果については2010年9月に英国アバディーンで開催される英国応用言語学会(BAAL)と11月名古屋で開催される全国語学教育学会(JALT)の二つの国際学会において研究発表を行う予定である。 本研究はこれまで20年以上に渡り世界中で盛んに研究されてきた「タスク前計画時間の効果」と、近年大きな注目を集めている「学習者習熟度」の関係を検証するという点において独創的である。また、近年多くの大学で留学プログラムが整備され、毎年多くの学生が海外留学を経験する中、留学前・留学後でどのような英語力の変化が見られるかについても貴重な示唆が得られると考えられる。
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Research Products
(7 results)