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2012 Fiscal Year Annual Research Report

昭和戦前期の憲法観の研究

Research Project

Project/Area Number 21720219
Research InstitutionHokkaido University

Principal Investigator

川口 暁弘  北海道大学, 文学研究科, 准教授 (80327311)

Project Period (FY) 2009-04-01 – 2013-03-31
Keywords日本近代史 / 明治憲法 / 日本憲法思想史
Research Abstract

「昭和戦前期の憲法観の研究」と題して研究を行う。ここで憲法観とは、個別条文の解釈ではなくて、憲法そのものについての認識というほどの意味である。ここには憲法を受容するか否かの問題に始まって、憲法遵守の強度の検討をへて、憲法信仰の有無とその様態に到るまでの問題群を含む。 昭和戦前期の憲法観の特質は「不磨ノ大典」に集約できる。憲法改廃はもとより条文修正、解釈改憲すら許さない、そのような思潮である。昭和期の国家改造運動にとって最大の障碍は「不磨ノ大典」であった。その際たる例が新体制運動の挫折である。日本は、戦争遂行のために高度国防国家建設を建設することもままならず、さりとて和平実現のために軍部を圧倒する政治力を作り上げることもかなわない状態―国家運営の機能不全―に陥る。すなわち「不磨ノ大典」が形成された歴史的経緯、および昭和戦前期における発現の様態を解明する事が本研究の目的である。
平成24年度は研究計画最終年度であり、下記の事項について調査研究を行った。
第一に昭和13(1938)年の憲法発布50年記念事業である。折からの国家総動員法案違憲論に影響を与えたことが議事録の端々にうかがえた。第二に昭和15(1940)年の議会制度50年記念事業である。折からの大政翼賛会違憲論に影響を与えたことが多くの文献から確認できた。
二つの憲法関連記念事業は「不磨ノ大典」の意識を官民双方・革新漸進両派に再確認させる契機となったと推測できる。この成果をまとめるのは、今後の課題である。(尚、憲法発布50年事業は憲法発布の明治22(1889)年を第一年として勘定しており、議会制度50年記念事業は明治23(1890)年の制度施行からの50周年であるため、上記のように50年記念事業が二年ずれたのである。)

Current Status of Research Progress
Reason

24年度が最終年度であるため、記入しない。

Strategy for Future Research Activity

24年度が最終年度であるため、記入しない。

  • Research Products

    (1 results)

All 2012

All Book (1 results)

  • [Book] きのうの日本 近代社会と忘却された未来2012

    • Author(s)
      鵜飼政志・川口暁弘
    • Total Pages
      205
    • Publisher
      有志舎

URL: 

Published: 2014-07-24  

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