2009 Fiscal Year Annual Research Report
近代日本における二大政党制の展開過程の実証的研究-新史料に基づいて
Project/Area Number |
21720230
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Research Institution | Kyoto University |
Principal Investigator |
奈良岡 聰智 Kyoto University, 法学研究科, 准教授 (90378505)
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Keywords | 日本史 / 近現代史 / 政治史 / 二大政党制 |
Research Abstract |
本研究は、戦前期日本における二大政党制の展開期の政治過程を、新史料に基づいて実証的に解明すると共に、その歴史的経験を今目的視点から捉え直すものである。本年度に実施した研究の成果は、以下の通りである。 1. 戦前期の二大政党制の展開過程に関わる各種公刊史料や未公刊史料を収集・複写・分析した。主な訪問先は、以下の通りである。国立国会図書館、衆議院憲政記念館、外務省外交史料館、横浜開港資料館。 2. 戦前期の二大政党の一翼・憲政会の機関誌『憲政』、準機関誌『憲政公論』のうち未復刻であった四八号分を、東京大学法学政治学研究科附属近代日本法政史料センターその他の各種機関において所蔵を確認して、全号復刻出版し、解題「憲政会と機関誌『憲政』『憲政公論』」を付した。本資料は、今後政党政治史研究を行う上で、必須の史料として活用されるものと見込まれる。 3. 地方における二大政党対立の実態を解明するため、京都市歴史資料館、京都府立総合資料館などにおいて史料調査を実施し、論文「片岡直温と京都」を執筆した。 4. 従来その存在が知られず、従って研究にも全く活用されてこなかった衆議院事務局所蔵の帝国議会期資料の調査・整理を、科学研究費補助金に基づく「衆議院事務局の未公開資料群に基づく議会法制・議会先例と議院事務局機能の研究」(研究代表:大石眞氏)と連携しつつ、進めた。本年度の整理に基づいて、「衆議院事務局議事部議事課所蔵帝国議会期文書仮目録」を作成した。
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Research Products
(4 results)