2011 Fiscal Year Annual Research Report
戦後変動期におけるモンゴル人の政治・言論活動に関する研究
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21720250
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Research Institution | Tohoku Gakuin University |
Principal Investigator |
田淵 陽子 東北学院大学, アジア流域文化研究所, 客員研究員 (40436176)
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Keywords | モンゴル / ナショナリズム / 国民国家 / 満洲国 / 蒙疆 |
Research Abstract |
本研究課題は、戦後モンゴル地域社会(いわゆる外モンゴルと内モンゴル)の変動期(1945-1949年)を対象に、モンゴル人政治家・知識人等のナショナリズムをめぐる様々な言論・政治活動がいかなる実態にあったのかを考証することを目的とする。モンゴル地域における国民国家化とナショナリズムの位相を実証・分析する本研究課題は、現代の東アジアが抱えるナショナリズム問題と密接に関わるテーマであり、現代的意義をもつと考える。 (1)現在、日本、ロシア、アメリカ、中国、モンゴル、台湾において出版された20世紀モンゴル史に関わる個人の回想録・伝記を収集し、その歴史的評価の変遷をサーベイしている。3月にKh.チョイバルサンを事例として、その歴史的評価の特徴と個人史研究の可能性について報告した。 (2)関連して、ウランバートルにおける中国人・内モンゴル人(定住者、移住者を含む)の活動史を把握するため、当時の中国系新聞及び関連資料を調査している。引き続き、東洋文庫、台湾(国史館)等で実施する予定である。 (3)「満洲国」・「蒙疆政権」期に設立されたモンゴル人学校に関する回想録に着目し、近代教育史の側面からみた内モンゴル地域の知識人ネットワークに関するデータを収集している。様々な政治変動を体験したモンゴル知識人が、教育の近代化、都市化、人口流動、「国民」の創出といった諸問題とどのように向き合ったのか、浮き彫りにできると考える。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
3月にKh.チョイバルサンを事例に、その歴史的評価の特徴と個人史研究の可能性について報告した。また、東洋文庫にて史料調査を実施した結果、調査継続の必要性を確認した。
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Strategy for Future Research Activity |
史料の調査・収集を継続して行うとともに、中国・台湾の史料館調査を実施する予定である。成果の公開として、台湾におけるシンポジウム発表と日本語での論文発表を予定している。
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Research Products
(1 results)