2010 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
21720288
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Research Institution | Yamaguchi University |
Principal Investigator |
田畑 直彦 山口大学, 大学情報機構, 助教 (20284234)
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Keywords | 大物 / 唐津焼 / 薩摩焼 / 壺屋焼 / 佐野焼 / 堀越焼 / 石見焼 |
Research Abstract |
今年度実施した研究は下記の通りである。 平成22年4月に薩摩焼・佐太郎窯で薩摩焼の成形道具等の調査と聞き取り調査を行った。 平成22年6~8月に堀越焼・堀越窯で二斗入り甕の製作を記録し、聞き取り調査を行った。また、堀越焼・祥山窯にて賀谷窯の関連資料を調査し、聞き取り調査を行った。 平成22年6月に武蔵野美術大学図書館・美術館民俗資料室にて旧日本観光文化研究所収集コレクションのうち、佐野焼・堀越焼の製品や成形道具類について、写真撮影・採拓・実測を行った。 平成22年7月に武雄古唐津系・多々良焼・金子窯で二斗入り甕の製作を記録し、聞き取り調査を行った。 平成22年11月に石見焼・石州嶋田窯にて二斗入り甕の製作を記録し、聞き取り調査を行った。 平成22年11月に壺屋焼・荒焼・榮用窯にて成形道具や製作の手順等について聞き取り調査を行うとともに、昨年度行った一斗壺製作の記録についてとりまとめ作業を行った。また、沖縄県那覇市立壺屋焼物博物館にて、荒焼製品、轆轤の調査を行った。 今年度調査した甕の製作技術は、蹴轆轤や火鍋の使用・叩き技法等を特徴とする朝鮮系の唐津焼・薩摩焼・壺屋焼(荒焼)と、蹴轆轤を使用するが、ヘラ等で成形を行う堀越焼・石見焼に大別される。ただし、前者・後者のグループ間においても成形手順、道具等には相違点があることを確認できた。また、堀越焼は成形後に一定時間乾燥させてから製作者が甕の周囲を回りながら叩いて形を整えることが知られていたが、今回の調査で叩き板を動かす手順にも独自の特徴があることが判明した。 なお、今年度製作していただいた堀越焼・唐津焼・石見焼の甕は山口大学で購入して保管しているほか、記録した画像・映像はハードディスク等に保管し、報告書・DVD作成に備えた。
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Research Products
(2 results)