2009 Fiscal Year Annual Research Report
朝鮮半島三国時代の倭系遺物を副葬する古墳被葬者に関する研究
Project/Area Number |
21720291
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Research Institution | Kashihara Archaeological Institute , Nara prefecture |
Principal Investigator |
井上 主税 Kashihara Archaeological Institute , Nara prefecture, 埋蔵文化財部, 研究員 (80470285)
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Keywords | 倭系遺物 / 古墳被葬者像 / 三国時代(朝鮮半島) / 階層性 |
Research Abstract |
本研究は,朝鮮半島における倭系遺物を副葬する古墳被葬者の性格解明を目指し,また日本列島での副葬状況との比較検討も行い,その特質について考察することを目的とする。 平成21年度は a. これまで蓄積されてきた朝鮮半島における古墳出土の倭系遺物に関する調査・研究資料を再度精査し,多面的な活用に耐えうる基礎データを集積する目的で,まず井上主税『嶺南地方出土の倭系遺物からみた日韓交渉』(慶北大学校大学院博士学位請求論文)の中で扱った関連資料以外の新出資料の収集およびデータの整理を行った。 b. 次に,福岡市立博物館にて開催された,特別展『考古資料からたどる日韓交流~市内遺跡出土品を中心に~』を見学し,福岡県出土の朝鮮半島系遺物(弥生時代~古墳時代)に関する知見を深め研究者とも意見交換を行った。 c. 研究成果の公表 (1)日本考古学協会2009年度総会研究発表会(於早稲田大学)にて,「勒島遺跡の終焉-その歴史的背景に関する考察-」と題して,金官加耶の前身である狗邪国勢力台頭の歴史的背景について口頭発表を行った。(2)加耶諸国のうち,金海地域を中心とする金官加耶を対象に,いかなる古墳に倭系遺物が副葬されているのかその特徴を指摘し被葬者像について考察した。日本考古学協会2010年度総会研究発表会(於国士舘大学)にて発表予定である。
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Research Products
(1 results)