2009 Fiscal Year Annual Research Report
カナダ,モントリオールにおける英語系住民の言語使用とアイデンティティ
Project/Area Number |
21720302
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Research Institution | University of the Ryukyus |
Principal Investigator |
大石 太郎 University of the Ryukyus, 法文学部, 准教授 (70433092)
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Keywords | 公用語マイノリティ / 言語使用 / アイデンティティ / 地誌学 / モントリオール / カナダ / 国際情報交換 |
Research Abstract |
本研究課題は、研究代表者がこれまで取り組んできたケベック州外のフランス語系住民に関する研究成果との比較を念頭におきつつ、既存の統計資料などの集計データを用いた分析をふまえて、景観観察、質問紙調査、聞き取り調査などにより非集計データを収集・分析することで、ケベック州モントリオールにおける英語系住民の言語使用とアイデンティティを明らかにすることを目的としている。なお、英語とフランス語とを公用語とするカナダでは州ごとにも公用語が定められており、ケベック州外のフランス語系住民とケベック州の英語系住民のことを公用語マイノリティという。 本年度は初年度であり、文献研究と既存の統計資料等の収集と分析とを中心とし、2009年9月にカナダでそのための調査を実施した。具体的には、まず、モンクトン大学アカディア研究センターにおいて公用語マイノリティに関する資料調査を行った。次に、モントリオール大学教授クロード・マロワ博士らと打ち合わせをしたうえで、モントリオール大学図書館やマギル大学図書館、ケベック州立図書館・公文書館などにおいて資料調査を実施した。さらに、公共政策研究所(モントリオール)のジュヌヴィエーヴ・プシャール氏から研究課題に関する情報の提供を受けた。そのうえで、来年度の本調査に向けて、コミュニティの主要人物に聞き取り調査を行った。 収集した資料は現在まで分析を続けており、本年度中に十分に研究成果になっていないが、来年度実施する本調査の内容に反映させるとともに、今後、公表に努めていくつもりである。
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