2012 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
21720317
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Research Institution | Akita University |
Principal Investigator |
DONALD・C Wood 秋田大学, 医学(系)研究科(研究院), 准教授 (80375237)
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Project Period (FY) |
2009-04-01 – 2013-03-31
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Keywords | 民俗学 / 地域社会 / 農村 / 歴史 |
Research Abstract |
この研究は、秋田県男鹿市出身の吉田三郎 (1905-1979)という農民の生活を取り上げたものです。吉田には、受け継ぐ農地がなかったので結婚後は、故郷の小さな谷に、耕作には不向きな農地を借りて生活していました。自身で勉学に励み、可能な限り東京や他地域で開かれた授業に参加し、若者のための農業学校にも通っていました。その活動によって、吉田は大西伍一という、農民の生活の改善に力を注ぎ、彼らに教育を施していた人物と知り合います。大西は吉田に、秋田での厳しい農村生活について書くことを勧め、吉田もそれに賛同しました。吉田の原稿は時期に渋沢敬三子爵の目にとまり、自分の財産で経営していたアチック・ミューゼアム研究会の第4番の本として出版されました。更に渋沢は、吉田にカメラを渡し、1年間の農村生活(吉田の自分の畑農業と、実家の稲作)の記録を依頼します。出来上がった「男鹿寒風山麓農民日誌」は1938年にアチック・ミューゼアムによって出版されました。 2012年に私は、「男鹿寒風山麓農民日録」の翻訳にかなりの進歩を遂げました。もうすぐ前半を発表することができると思います。勿論、最終目的は序論と注釈がついている翻訳した本を出すことです。これができましたら吉田についての本を出します。書き始めましたが、ほとんどの資料は日本語で書かれているので、とても時間はかかります。とりあえず、2012年に吉田についての新聞記事を書き上げました(秋田魁新報、10月10日)。また、2013年6月に日本文化人類学会で吉田に関する発表をする予定です。また、2013年後半に私が書いた吉田についてのエッセイは「Kyoto Journal」に出ることになっております。「吉田研究」はこれから5年ぐらい続くと予想しております。
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Current Status of Research Progress |
Reason
24年度が最終年度であるため、記入しない。
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Strategy for Future Research Activity |
24年度が最終年度であるため、記入しない。
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Research Products
(2 results)