2010 Fiscal Year Annual Research Report
トルコ地方小都市、世俗主義とイスラームのはざまの<社会>:震災復興の経験から
Project/Area Number |
21720323
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Research Institution | Fuji Tokoha University |
Principal Investigator |
木村 周平 富士常葉大学, 環境学研究科, 准教授 (10512246)
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Keywords | トルコ / 地方都市 / イスラーム / 自然災害 / 社会的なもの |
Research Abstract |
平成22年度は、トルコ共和国に合計3週間(夏季2週間、冬季1週間)滞在し、イスタンブルでの関係者との意見交換及び予備調査を行うとともに、エルジンジャン市において調査を行った。イスタンブル市では前年同様、震災復興および防災に関わる行政担当者および研究者に対し聞き取り調査を行った。エルジンジャン市ではNGO(赤新月)関係者や市民に対する聞き取りを行うことができたが、赤新月の組織上の問題から十分にはうまくいかなかった。また本務校の業務の都合でトルコ滞在が当初の予定よりも短くなったため、ギョルジュク市での調査を行うことができなかった。研究計画においては(1)地方都市における災害と「社会的なるもの」(2)ローカルなネットワークと「宗教的なるもの」(3)地方政治の変遷と、課題としての地震リスクという三つの軸を設定しているが、今年度の調査においては特に(1)に関して進展があったと言える。 また本調査課題に関連する成果が地域安全学会やその他の研究会等での口頭発表のほか、『アジア経済』誌に査読付き論文として掲載された(木村周平「防災の公共性はいかに維持されるか」52巻4号、pp.36-59)。現地における様々な状況の変化や新たな問題の発生で研究計画が十分に遂行できているわけではないが、調査を通じて得られたデータを分析し、論文などの形で公表しながら、最終的な成果として、計画時点での目的の達成に向けて何が必要かを検討していきたい。
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Research Products
(5 results)