2012 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
21720334
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Research Institution | History Museum of Hokkaido |
Principal Investigator |
會田 理人 北海道開拓記念館, 学芸部, 学芸員 (20370223)
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Project Period (FY) |
2009-04-01 – 2013-03-31
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Keywords | 民俗学 / 魚油・魚粕生産技術 / 技術伝播 / 技術改良 / 鉄釜 / 圧搾器 |
Research Abstract |
本研究では、①魚油・魚粕の生産技術と道具の北海道への伝播過程、②北海道における技術改良、を明らかにすることを目的とした。そのために、原料となる魚を煮るための大釜と油・水分を搾り取るための圧搾器に焦点を絞り、北海道の魚油・魚粕生産と深い関わりがあると考えられる東北・房総半島・紀伊半島・北陸地方における魚油・魚粕生産地や加工具の製造地に保存されている生産・加工用具の実地調査を実施してきた。 平成24年度は、北海道内の動向をつかむために、北海道大学附属図書館(札幌市)、北海道立図書館(江別市)において、魚油・魚粕生産技術の伝播と改良に関連する文献・新聞資料の閲覧・複写調査を行い、関連データのデータベース化を実施した。合わせて、北海道の比較地域としての樺太における技術改良に関する新聞資料の閲覧・複写調査を実施した。また、北海道利尻・礼文地方において、魚油・魚粕生産用具の調査を行い、その形態・構造、大きさ、材質等のデータ収集を行ったほか、所有者から用具の使用方法や、生産技術、対象魚種等の聞き取り調査を行った。 本州では、千葉県立中央図書館・千葉県文書館、秋田県立図書館・公文書館、東京都立中央図書館、岩手県立図書館、和歌山県立図書館において、北海道で生産された魚油・魚粕の流通と利用に関する文献資料調査を実施した。合わせて、近世期におけるイワシ漁とイワシ粕の生産・流通に関連する文献資料調査を行い、関連データの収集を実施した。また、高岡市教育委員会・市立博物館・市立中央図書館において、魚粕生産に使用する鉄釜(ニシン釜、イワシ釜)の製造および北海道・樺太への販売に関する大正後半期の帳簿資料調査を実施した。高岡調査からは、同時期における高岡産のニシン釜・イワシ釜が北海道・樺太で広く取引されていたことを確認することができた。
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Current Status of Research Progress |
Reason
24年度が最終年度であるため、記入しない。
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Strategy for Future Research Activity |
24年度が最終年度であるため、記入しない。
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