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2009 Fiscal Year Annual Research Report

三者間相殺の研究

Research Project

Project/Area Number 21730094
Research InstitutionToyo University

Principal Investigator

深川 裕佳  Toyo University, 法学部, 講師 (10424780)

Keywords三者間相殺 / 牽連性 / 債権の消滅
Research Abstract

本研究は,フランス法との比較研究を通じて,三者間相殺の要件および第三者への対抗力も含めた効果を検討し,これを明らかにすることを目的とする。
わが国の民法典においては,相殺の要件として,2つの債務が当事者に対立していることが要求されている。このため,三者間相殺は,第三者が相殺を援用する場合とか,債権が譲渡されたために三者間にまたがって存在するに至ったというような例外的な場合に限って認められているに過ぎない。また,判例も,個々の規定が存在しない場合には三者間相殺を認めない傾向にあるため,これまで,学説においても,これらの規定を統一的に理解するための理論が形成されてこなかった。しかし,実務では,近年,三者間相殺に関する関心は高まりつつあり,しかも,債権法の改正が現実的なものとなりつつある現在,三者間相殺に関する統一的な要件・効果を発見することは喫緊の課題となっている。
このような問題意識に基づいて,本研究においては,第1年目に該当する平成21(2009)年度において,三者間相殺の判例分析に着手し,(1)相殺の抗弁存続(接続)型,(2)固有の三者間相殺型,(3)援用者拡張型の3類型について(類型については,深川裕佳「三者間における相殺の類型的検討」東洋法学52巻2号(2009年3月)21-53頁),特に,(2)および(3)類型については,自らが受働債権の債務者ではないが,〓取力に服している者(たとえば,物上保証人)が相殺の意思表示することによって,2つの債務を同時に消滅させることができるという特徴があることを明らかにすることができた(深川裕佳「三者間相殺をめぐる判例法理の検討」東洋法学53巻2号(2009年)65-96頁)。

  • Research Products

    (4 results)

All 2010 2009

All Journal Article (2 results) Presentation (2 results)

  • [Journal Article] 指名債権譲渡における相殺の抗弁の切断に関する一考察2010

    • Author(s)
      深川裕佳
    • Journal Title

      東洋法学 53巻3号

      Pages: 193-232

  • [Journal Article] 三者間相殺をめぐる判例法理の検討-三者間相殺の要件について-2009

    • Author(s)
      深川裕佳
    • Journal Title

      東洋法学 53巻2号

      Pages: 65-96

  • [Presentation] 相殺の担保的機能-優先権付与の理論的構成について2009

    • Author(s)
      深川裕佳
    • Organizer
      私法学会
    • Place of Presentation
      成蹊大学
    • Year and Date
      2009-10-11
  • [Presentation] 債権法改正に向けた相殺規定の比較法的検討2009

    • Author(s)
      深川裕佳
    • Organizer
      日本経営実務法学会
    • Place of Presentation
      大阪工業大学大阪センター
    • Year and Date
      2009-08-01

URL: 

Published: 2011-06-16   Modified: 2016-04-21  

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