2010 Fiscal Year Annual Research Report
行政情報システムへのプライバシー影響評価の適用に関する比較法的研究
Project/Area Number |
21730103
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Research Institution | Keio University |
Principal Investigator |
新保 史生 慶應義塾大学, 総合政策学部, 准教授 (20361355)
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Keywords | 個人情報 / プライバシー / 情報法学 / PIA / アセスメント / バイオメトリクス / マネジメントシステム / 電子政府 |
Research Abstract |
(1)プライバシー影響評価(PIA)に係る法制度の調査及び(2)各国のPIAに係るガイドラインの調査 (1)及び(2)については、前年度に引き続き法制度及びガイドラインの調査分析を行った。法制度については、PIAの実施の前提となる個人情報・プライバシー保護制度について比較法的視点から各国の制度について調査を行った。PIAガイドラインについては、オーストラリア及びカナダのPIAガイドライン、アメリカのPIA公式ガイドライン及びUS-VISITプログラム・プライバシー・ポリシーについて、各条文の詳細な内容も含めて調査分析を行った。 (3)PIA実施に伴う諸問題の調査・分析 PIAの実施機関としての第三者機関の役割を中心に、今後、我が国においてPIAを実施するにあたっての課題を抽出した。その成果として、PIAの実施目的及びその意義、実施対象、実施が求められる背景について整理し、公的部門を対象にした我が国の個人情報保護法とPIA、PIAの実施とマネジメントシステム活用の可能性について考察し、PIAの実施へ向けた具体的方策について調査分析を行った。 (4)セカンド・バイオメトリクスの利用に伴う課題の検討については、実際に導入された出入国管理システムにおける利用に焦点をあて、空港保安システムにおけるボディ・スキャナーの導入をはじめとしてする近時の新たな行政情報システムの実装に伴う諸問題について検討を行った。出入国管理システムにおけるバイオメトリクスの利用に伴う問題については、既に前年度の研究において検証を行っていたことから、今後予定されるセカンド・バイオメトリクスの利用に伴う課題をあわせて検討し、当該システムにおける生体情報の取扱いの流れを想定し、セカンド・バイオメトリクスの利用に伴う課題を明らかにすることを目的とした研究を行った。
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Research Products
(6 results)