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2009 Fiscal Year Annual Research Report

ジンメルの政治理論――紛争による社会統合とヨーロッパのアイデンティティ

Research Project

Project/Area Number 21730113
Research InstitutionGifu University

Principal Investigator

野口 雅弘  Gifu University, 教育学部, 准教授 (50453973)

Keywordsジンメル / ヨーロッパ / 争い / 社会分化 / ウェーバー / 脱官僚 / 不毛な興奮 / ラムシュテット
Research Abstract

本研究の初年度にあたる今年は、ジンメルの一次文献と二次文献を収集・整理するとともに、彼の主要著作を検討することに力を注いだ。また、ジンメルが英語で発表した諸論文(Gesamtausgabe 18)や書簡(Gesamtausgabe 23)などにも取り組んだ。
2月のドイツ出張では、マールブルク大学、ベルリン大学の図書館で資料を収集すると同時に、ジンメル全集の責任編集者であるラムシュテット(Otthein Rammstedt)をビーレフェルト大学に訪問し、聞き取り調査を行った。そこで、ジンメルの「ヨーロッパの理念Die Idee Europa」をテーマとしたシンポジウムの資料を手配してもらうとともに、ジンメルの「争い」論文が「社会分化」論文との関連で検討されるべきであるとの指摘を受け、また彼の日本や東アジアに関する理解やクルト・ジンガーとの関係について、いくつかのヒントをいただいた。
本研究の成果の一端は、「脱官僚と決定の負荷--政治的ロマン主義をめぐる考察」(『現代思想』2010年2月号)と「マックス・ウェーバーと官僚制をめぐる情念--sine ira et studioと「不毛な興奮」」(『思想』2010年5月号予定)というふたつの論文の形で発表した。前者においては、今日の「脱官僚」をめぐる議論の問題を、生と形式の弁証法の崩壊というジンメルの時代診断(「文化諸形式の変遷」)の視座から論じた。後者では、ジンメルの「争いによる社会統合」に言及し、またウェーバーがジンメルから借用して『職業としての政治』で用いている「不毛な興奮」という表現に注目し、その意味について検討した。

  • Research Products

    (2 results)

All 2010 2009

All Journal Article (2 results)

  • [Journal Article] 脱官僚と決定の負荷--政治的ロマン主義をめぐる考察2010

    • Author(s)
      野口雅弘
    • Journal Title

      現代思想

      Pages: 110-119

  • [Journal Article] 比較の理由--「儒教とピューリタニズム」再読2009

    • Author(s)
      野口雅弘
    • Journal Title

      創文 520

      Pages: 14-17

URL: 

Published: 2011-06-16   Modified: 2016-04-21  

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