2009 Fiscal Year Annual Research Report
コモンウェルスと「帝国後」の国際制度・規範の模索、1963~71年
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21730141
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Research Institution | Aichi Prefectural University |
Principal Investigator |
小川 浩之 Aichi Prefectural University, 外国語学部, 准教授 (60362555)
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Keywords | 政治史 / 西洋史 / 経済史 |
Research Abstract |
本研究は、第二次世界大戦後、イキリスの公式帝国(植民地、保護領、信託統治領などイキリス政府の法的な管轄下に置かれた地域の総称)が急速に解体へと向かうなかで、コモンウェルス(英連邦)を通して行われた「帝国後」の新たな国際制度・規範の模索について歴史的に分析を行うものである。特に、本研究では、イギリスの公式帝国の解体後に残された政治的混乱や貧困、(特に多人種が併存する地域での)人種差別などの深刻な問題を受けて、コモンウェルス諸国間で常設のコモンウェルス事務局の設立(1965年)やンシンガポール宣言(1971年)を通して、そうした様々な「帝国後」の課題に対処する試みがなされたことについて検討する。 3年間の研究計画の初年度にあたる平成21年度においては、基礎的な作業として、上記のテーマに関する二次文献や報告書・パンフレットなどの収集・分析を進めるとともに、(1) イギリス国立公文書館(ロンドン)、(2) チャーチル・アーカイブス・センター(ケンブリッジ)、(3) コモンウェルス事務局文書館(ロンドン)、(4) シンガポール国立公文書館(シンガポール)において、各国政府や国際機関の一次文書の閲覧・収集を行った。 それらの研究の部分的な成果については、「カナダの反人種差別外交の展開-コモンウェルスとの関係を中心に-」日本カナダ学会第34回年次研究大会(国立民族学博物館、2009年9月13日)において報告を行った。また、「脱植民地化とイギリス対外政策-公式帝国・非公式帝国・コモンウェルス-」北川勝彦編著『イギリス帝国と20世紀第4巻脱植民地化とイギリス帝国』(ミネルヴァ書房、2009年)25-68頁の公刊も行い、研究成果を広く社会に発信した。
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Research Products
(1 results)