2011 Fiscal Year Annual Research Report
コモンウェルスと「帝国後」の国際制度・規範の模索、1963-71年
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21730141
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Research Institution | The University of Tokyo |
Principal Investigator |
小川 浩之 東京大学, 大学院・総合文化研究科, 准教授 (60362555)
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Keywords | 政治史 / 西洋史 / 経済史 |
Research Abstract |
本研究は、第二次世界大戦後、イギリスの公式帝国(植民地、保護領、信託統治領などイギリス政府の法的な管轄下に置かれた地域の総称)が急速に解体へと向かうなかで、コモンウェルス(英連邦)を通して行われた「帝国後」の新たな国際制度・規範の模索について歴史的に分析を行うものである。特に、本研究では、イギリスの公式帝国の解体後に残された政治的混乱や貧困、(特に多人種が併存する地域での)人種差別などの深刻な問題を受けて、コモンウェルス諸国間で常設のコモンウェルス事務局の設立(1965年)やンシンガポール宣言(1971年)を通して、そうした様々な「帝国後」の課題に対処する試みがなされたことについて検討する。 3年間の研究計画の最終年度にあたる平成23年度においては、上記のテーマに関する二次文献や報告書・パンフレットなどの収集・分析を進めるとともに、(1)イギリス国立公文書館(ロンドン西部郊外のキュー)、(2)ロンドン大学経済政治学院(LSE)および東洋アフリカ学院(SOAS)の図書館(いずれもロンドン)において、イギリス政府の未公刊の一次文書やイギリスを含むコモンウェルス諸国の公刊一次資料の閲覧・収集を行った。 それらを含めて、平成21年度~平成23年度の研究成果をもとに、現在、コモンウェルスの歴史的変遷についてまとめた単著の出版に向けて準備を進めている。また、本研究の部分的な成果を活かし、「イギリス」森井裕一編『ヨーロッパの政治経済・入門』有斐閣、2012年3月、55-75頁の公刊も行い、研究成果を広く社会に発信した。
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Research Products
(1 results)