2009 Fiscal Year Annual Research Report
成長モデルのコンテクストにおける日本の労働市場の変化と90年代政策の影響の分析
Project/Area Number |
21730152
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Research Institution | National Graduate Institute for Policy Studies |
Principal Investigator |
ESTEBAN-PRETEL Julen National Graduate Institute for Policy Studies, 政策研究科, 助教授 (60376572)
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Keywords | Japan's Lost Decade / Unemployment / Total Factor Productivity / Age-dependent employment |
Research Abstract |
平成21年度においては、私は1990年以前および以後の日本の労働市場の特徴について調査する研究プロジェクトを開始した。必要なデータである「労働力調査」及び「就業構造基本調査」を入手し、最初の調査結果を得た。1990年代の景気後退によって、労働者は若年から高齢まで影響を受け、また、労働者のインフローとアウトフローおよび失業率は、日本の労働市場特有のパターンを示したことが、予備的分析において示された。 また、本プロジェクトのモデリング作業にも着手した。そこでは、データの実証的分析を行うことによって、主要な事実を解明する理論を構築する予定である。このモデルは、長期的成長および景気循環に関するモデルと、日本の労働市場で観察される種々の特徴を持った労働市場モデルとを結合させるものである。 研究成果としては、本研究プロジェクトに関連した論文「TFP growth slowdown and the Japanese labor market in the 1990s」を発表した。論文は、生産性の低下が日本の失業率に及ぼす影響を調査したもので、Journal of the Japanese and International Economies (2010年3月号)に掲載された。 私は、上記の論文および継続中の研究内容について、複数の国際学会で研究発表を行い、今後研究をどう進めるかについての極めて有用なフィードバックを得ることができた。
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Research Products
(5 results)