2009 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
21730174
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Research Institution | Shiga University |
Principal Investigator |
金谷 太郎 Shiga University, 経済学部, 准教授 (50378957)
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Keywords | 経済統計学 |
Research Abstract |
今年度は主に研究目的のひとつであるWeighted Realized Covarianceの平均2乗誤差の分析に取り組んだ.特に近年マーケット・マイクロストラクチャー・ノイズを緩和する方法として注目されているサブサンプリング法の共分散推定に対する応用について,その有限標本の平均2乗誤差の最小化という観点から分析した.その結果,非同期データによる共分散推定法であるCumulative Covariance Estimatorのサブサンプリング法とその最適なサブグリッド数を決める方法を提案した.またその提案手法の妥当性をモンテカルロ実験で確認した.この手法は,取引データなどの非常に高頻度な金融データを使った共分散推定問題の際に生じる一変数の分散推定問題にはみられない問題を解決するものであり,例えば,複数の資産を組み合わせたポートフォリオのリスク計量の精緻化に不可欠なものである.
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