2009 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
21730177
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Research Institution | Soka University |
Principal Investigator |
浅井 学 Soka University, 経済学部, 教授 (90319484)
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Keywords | ボラティリティ / 予測 |
Research Abstract |
近年、金融市場の分析では、市場のマイクロ・ストラクチャーの調べるために、毎分観測されるデータや、取引ごとに記録であるティック・データが注目されている。そして、分次データによるボラティリティの推定値は「実現ボラティリティ(またはリアライズド・ボラティリティ)」とよばれる。この変動特性を明らかにすることは単に研究者の間だけでなく、金融実務家にとっても重要なことである。 この研究では、真のモデルの一致推定量となるような、実現ボラティリティを扱う。特に、実現ボラティリティと真のボラティリティの誤差の影響を分析する。このような誤差が存在するときに、(i)モデルの推定量のバイアス、(ii)予測値のバイアス、(iii)予測評価の修正方法について研究を行う。 この研究は大きく分けて、次の3つの段階に分けることができる。(1)予測評価の修正方法の考案、(2)シミュレーションによる分析、(3)実際のデータを使った分析である。 平成21年度は、誤差が真のボラティリティと相関がある場合、Andersen/Bollerslev/Meddahi(2005)のアプローチの問題点を指摘し、予測評価の修正方法を考案した。さらに、予備的な実証分析を行い、シミュレーション分析の枠組みを検討した。
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